Nick Goold
チャート分析
日経平均株価は先週に引き続き上昇しましたが、先週のレポートで示したように、マーケットは下落する予定でした。中国の経済指標が弱く、さらに英国のインフレ率が40年ぶりの高水準となったことで、リスクオフの心理が強まっています。
金曜日にFRBが9月の政策金利を0.75％引き上げる可能性を示唆したことを受け、マーケットは大きく下落しました。金利上昇は企業の利益を減少させ、ダウの大幅な下落を引き起こし、日経平均株価にも悪影響を与えます。
ボリンジャーバンドは、日本の多くのトレーダーに非常に人気のある指標です。ボリンジャーバンドは、移動平均線をベースに、ボラティリティに基づいた計算で上下にバンドを追加したものです。ボリンジャーバンドが上側のバンドに触れると、マーケットは移動平均線に戻り、下側のバンドに触れるとその逆となる可能性があります。下図に見られるように、日経平均株価は先週からトップバンドに接触しており、下落の可能性が高まっています。
日経225日足とボリンジャーバンド
今週、日経平均株価はさらに弱くなる可能性がありますが、円安のため、今週は良い買い場が見つかるかもしれません。28650と28400にあるレジスタンスは、10日移動平均線とともに良いサポートとなる可能性があります。しかし、現在、マーケットのボラティリティは高いため、さらなる下落の可能性も含んでおり、損失を抑えることに徹することが重要です。
レジスタンス：29250, 29400, 30000
サポート：28650, 28400, 28000, 27500, 27000, 26000, 25500, 25000
日経平均株価に与える外国人投資家の影響
日経平均株価の動きを受けて、外国人投資家がどのように反応するかを理解することは非常に重要です。日経平均株価がなぜ動いているのかを理解すれば、有益な取引機会を見つけることができる可能性が高まります。法人、個人も含めた外国人投資家の日本株保有比率は約30％です。
外国人投資家が日経平均株価の動きに与える影響は非常に大きいものです。外国人投資家は、米国のダウ・ジョーンズ指数や中国の株式市場など、関連市場をよく見て判断しています。特に短期的な目線では、日経平均株価は米国の株式市場の動向に追随していることが多くなります。
また、日経平均株価がダウ・ジョーンズ指数に追随する動きを見せることもあります。日経平均株価がダウ・ジョーンズ指数に沿った動きを見せるときも利益を生みやすい取引機会となります。例えば、2022年前半に米国株は大きく下落しましたが、円安で日本企業は利益を上げていたので、日経平均株価がサポートラインまで下落したタイミングで買うと儲かる機会となりました。
