Nick Goold
ゴールド
先週は、米国の景気後退懸念、そして、米10年債利回りが低下したことを背景に価格が急騰し、金のボラティリティが大きく上昇しました。また、米地銀の財政問題に対する懸念が広がり、安全資産であるゴールドの買い材料となりました。
予想を上回る3月の米雇用統計の結果、ストップロスを巻き込んで節目の価格である2000ドル台までもどりました。そのため、ゴールドは下落する可能性があるように見えましたが、大勢のトレーダーは上昇を期待しているようです。
先週は上昇しましたが、テクニカル指標は横ばいを示しており、2050ドル以上を上抜けできなかったことは弱気サインと捉えることができます。今週も大きく動くことを期待したいが、米インフレ指標が発表される水曜日と木曜日まではレンジ相場が継続しそうです。ゴールドの方向性を見極めることは難しいですが、1分足や5分足を利用したトレードであれば、多くのチャンスがあるでしょう。
レジスタンス：2032, 2050, 2080
サポート：2000, 1973, 1950, 1935, 1918, 1900
原油
先週の木曜日、原油相場に売り注文が殺到したため、アジア市場の開場前に相場は暴落。原油トレーダーは非常に驚いたことでしょう。米景気後退懸念が強まり、需要の見通しが弱まって原油価格に下落圧力が掛かっています。しかし、ゴールドと同様に原油価格は為替や株式相場よりも投機的な動きが激しいため、他の市場よりも強いトレンドを示す場合があります。
金曜日には急落した相場が修正され、年初来安値を前に買戻しが入り、70ドルの大台を回復しました。テクニカル指標を分析すると、弱気状態が継続しており、下落トレンドの勢いは強いと考えます。しかし、年初来安値からの回復の早さを考慮すると、下落したとしても買い戻すトレーダーが多くいると考えられるでしょう。ただ、今週は一度相場が落ち着きを戻す週になると考えられ、70ドル付近でのレンジ相場を形成するのではないかと考えています。
レジスタンス：75.00, 72.50, 79.00, 82.50
サポート：65.00, 64.00, 62.00
