Nick Goold
ダウ平均株価
ダウ平均株価は、このところ上昇を続けていたが、今週は落ち着いた動きとなった。発表された経済指標はわずかだったが、ほとんどが市場予想と一致したため、株式市場にとって大きなサプライズはなかった。そのため、投資家たちは今後の方向性を慎重に見極めることができたようだ。
しかし、ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の発言は波紋を呼んだ。パウエル議長は国際通貨基金（IMF）のイベントで講演した際に、借入金利を高くしてインフレを抑制する努力が十分かどうかわからないと述べたのだ。このため、米国の長期ローン金利はやや上昇し、投資家はFRBがインフレに対して厳しい姿勢を維持するかどうかを確かめた。
今週のダウ平均株価はさらに面白くなりそうだ。米インフレ指標と消費者の動向を確認する小売売上高が発表予定である。今後の株式市場がプラスを維持できるかどうかは、各重要指標の数値によって決まりそうだ。しかし、ダウ平均株価は、最近上昇しているため、短期的に大きく上昇するのは難しいかもしれない。ダウ平均株価が3万4,600ドルに接近し、特に各経済指標が市場予想を下回るようなら、売りを検討するチャンスとなるだろう。ダウ平均株価が10日移動平均線を割り込み始めたら、それも売り時かもしれない。
レジスタンス：34600, 35000, 36000
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日経平均株価
日経平均株価は、堅調な企業業績と米国株式市場の上昇を好感し、直近の上昇基調を維持した。円の弱さは際立っており、終値で150円の大台を上回った。これは日本株にとって好材料と捉えられた。特に日本銀行が円安阻止に踏み切らなかったことが輸出企業に利益をもたらしている。
日銀の植田和男総裁は、直近では短期金利の引き上げは困難との見方を表明した。植田総裁は、短期金利の引き上げによる金融機関や家計、そして経済需要全体にもたらすリスクを強調した。財政面では、日本政府が財政支援を行っている。岸田内閣は、新たな景気刺激策を支える1100億米ドル超の追加予算を承認した。
現在の日経平均は上昇基調にあるものの、3万3,000円台という心理的な抵抗線に直面している。このことを念頭に置き、来週は売りの機会を探すのが賢明であろう。
レジスタンス：33000, 33375, 34000
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