Nick Goold
ダウ平均株価
ダウ平均株価は、振るわない企業決算報告やテクニカル的なサポートラインをブレイクアウトしたことで売り圧力が強まり、下落が続いた。米10年債利回りが5%の大台を一時的に突破し、金利が予想以上に高止まりしたことも市場センチメントを圧迫した。しかし、週後半には4.8%まで下落している。
米GDPは市場予想を上回り、予想の4.3%に対し4.9%増加という結果となった。さらに、FRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ指標としているコアPCE価格指数も予想と一致した。このデータを見る限り、政策金利がすぐに下がるということはなさそうである。
来週も多くの取引チャンスがありそうだ。来週の注目イベントはFOMCと米雇用統計である。下降トレンドは強いままであるが、短期的には売られすぎである可能性もある。よって、トレーダーにとっては戻り高値を待ってから売るのが良いと考えられる。
レジスタンス:32785, 33000, 34000, 34600, 35000, 36000, 36500, 37000
サポート:31750, 31420, 31000
日経平均株価
日経平均株価は、米国株の動向を反映するように下落したが、円高が支援材料となった。日経平均は10月の安値を上回り、底堅さを見せた。ドル円は150円の大台を突破し、鈴木俊一財務相が警告を発した。鈴木俊一財務相は投機筋を警戒し、当局が「強い危機感を持って」為替市場の状況に対処し続けることを強調した。このような宣言にも関わらず、具体的な為替介入を示す証拠は限られている。
日本経済の健全性は現在、インフレ上昇によって覆い隠されている。日本の消費者物価指数は3.3%まで上昇した。この数字は、特に賃金上昇がインフレ率に追いついていないため、経済全体にとって良い兆候ではない。インフレ率と賃金上昇率の間のこの格差は、個人消費を減退させ、企業や経済全体をさらに圧迫する可能性がある。
下落圧力は来週も続きそうで、日経平均が3万,250円のサポートを割り込む可能性が高まっている。現在の市場全体の動向を考えると、トレーダーはこの支持線が破られたら売るか、10日移動平均線付近にある抵抗線まで戻るのを待つのが賢明である。後者の方が、次週の戦略的な動きとなる。
レジスタンス:31650, 33000, 33375, 34000
サポート:30250, 30000