Nick Goold
ダウ平均株価
ダウ平均株価はボラティリティの大きい1週間となった。大きなボラティリティにもかかわら ず、週の始値とほとんど変わらない価格帯で取引を終えた。投資家の懸念材料として注目されたのは、指標となる米10年債利回りが急上昇し、16年ぶりのピークに達したことである。この急上昇によって借入金利が上昇し、住宅市場をますます抑えることにつながる。これは株式市場の魅力を低下させるのではないかという懸念に火をつけた。
週半ばにはダウ平均が33,000ドルのサポートラインを割り込み、ポジションを保有する投資家に危機感を抱かせることとなった。しかし、金曜日の米雇用統計(NFP)を控え、様子見姿勢が広がった影響か、取引量は控えめだった。9月の非農業部門雇用者数は33万6,000人増となり、市場予想の約2倍となった。興味深いことに、雇用統計の賃金の数字がそれほど積極的でなかったため、投資家は弱気な見方を見直すようになり、市場は大きく上昇した。
ダウは3万3,000ドルの支持を上回り、回復を見せたが、まだ課題は残っている。短期トレーダーは今週、より良い取引機会を見つけることができるだろう。
レジスタンス:34000, 34600, 35000, 36000, 36500, 37000
サポート:33000, 32550, 31750
日経平均株価
日経平均株価は8月の安値突破後、積極的な売りが表面化し、厳しい週となった。米株式市場の低迷が、この下落トレンドを後押しした。加えて、利益確定の売りが出たため、下げ幅は拡大した。日本の経済指標は8月も実質賃金と個人消費の減少を示し、投資家心理を冷やす結果となった。
明るい材料としては、最近の日銀短観が、円安が企業マインドを好転させていることを示している。さらに、財務省が為替介入を行うのではないかという憶測が、特にドル円で150円台に乗せた後の急激な円高を受けて高まった。財務省はこうした憶測を肯定も否定もしなかったが、結局週明けには円安が進み、ドル円レートは149円に近づいた。
金曜日に日経平均は米国株とともに若干の回復を見せたが、米ドル円は150円のレジスタンスに直面しているため、10日移動平均線を前にした売り戦略が来週の戦術となりそうだ。
レジスタンス:31650, 33000, 33375, 34000, 35000
サポート:30800, 30250, 30000