Nick Goold
ダウ平均株価
米連邦準備制度理事会（FRB）は予想通り政策金利を0.25％利上げすることを決定したため、ダウ平均は今週も上昇した。政策金利発表後のパウエルFRB議長の記者会見では相場の材料となる新情報がでなかったため、市場への影響は限定的だった。また、米国の夏休み期間中であることも、市場のボラティリティ低下の要因となっている。マーケットは、2023年中の追加利上げはないと予想している。
金曜日に発表されたインフレ率も、市場予想を下回り、株価指数は堅調に週を終えた。6月発表の米耐久財が予想を大きく上回ったことで、マーケットは金利上昇によって景気後退を引き起こされることはないとの確信を強めている。
今週は、10日移動平均線が引き続き強力なサポートラインとなっていることから、さらなる上昇が期待できる。金曜日に発表される米雇用統計に続いて、重要な米ISM製造業指数が発表される。可能性は低いが、10日移動平均線を割り込むと、スイング・トレーダーは利益確定に動き、デイトレーダーには短期的な売り場となる可能性がある。
レジスタンス：36000, 36500, 37000
サポート：35000, 34600, 33610, 33000, 32550, 31750
日経平均
日経平均は週間で1%以上上昇し、現在上昇トレンド再開の兆しが出現している。日銀がイールドカーブ・コントロール（YCC）目標の柔軟性を高めると発表したことで、日経平均は高いボラティリティとなった。発表直後は急落したものの、その後、下落分を回復した。市場予想通り、日銀はインフレ見通しを引き上げ、短期金利を-0.1%に据え置いた。
金曜日の日経平均の反発は良好なシグナルである。現在は10日移動平均線が相場の上昇を示唆している。訪日観光客の急増によって日本経済の景気が支えられており、日経平均は34,000円のレジスタンスに再挑戦する準備が整っている。週明けは重要な経済指標がないため、静かな展開が予想される。今週は、押し目買いの機会をうかがうのが得策だろう。
レジスタンス：34000, 35000
サポート：31650, 30800, 30500, 30000
