Nick Goold
マーケット分析
ダウ平均株価は先週も強いトレンド状況が続き、大きく上昇しました。中でも原油株が大きく上昇し、アップルが好決算を発表したことで先週は非常にポジティブな結果で終了しています。今年は強いトレンドが続いており、デイトレード、スイングトレードのどちらにとっても良い取引機会を与えています。
今週の水曜午後(米国時間)にはFOMCが行われ、米国中央銀行(FRB)が再び政策金利を0.75%引き上げ、4.00%にするという発表の可能性があります。米国の10年金利は先週、0.20%低下して4.0%となり、これが米国株の上昇を後押ししています。FRBの声明文を注視し、今後の利上げペースが鈍化するというマーケット予想を確かめることが重要となります。
現在、マーケットのセンチメントは先週の終値に続いて非常にポジティブですが、短期的には買われすぎの状態となっています。今週の短期トレーダーは売りの機会を探すのが最善となり、スイングトレーダーは、マーケットのロングポジションが減り、10日移動平均線に近づくのを待ってから買うのが良さそうです。
NYダウ日足チャートと10日移動平均線
レジスタンス:33000, 34000, 34300, 35000
サポート:32000, 31000, 30000, 29000, 28500, 27500, 26500
ダウをデイトレードする際のターゲットとストップの置き方
デイトレーダーは将来の値動きを予測することに集中しすぎています。たとえ80%の高い勝率であっても、リスク管理が不十分であれば長期的に資金は増えず、手痛い損失を被ることになります。反対に優れたリスク管理計画があることで、勝率50%以下であっても長期的に資金を増やすことができるようになります。
自分のトレードスタイルを知る
取引スタイルには、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードの3種類があります。スキャルピングは設定するターゲットとストップが最も小さく、スイングトレードは設定するターゲットとストップが最も大きくなります。トレードで成功するためには複数の取引スタイルを使用するのではなく、一つの戦略だけに絞ってトレードすることが最善です。取引スタイルが一つに決まれば、リスク管理計画を決めるのも容易となります。
ボラティリティを理解する
ボラティリティを理解することは、ターゲットとストップの妥当性を把握するのに役立ちます。簡単な方法として、取引するチャートの平均レンジを計算し、ストップはレンジの40%、ターゲットはレンジの80%以上に設定します。スキャルピングでは5分足の平均レンジ、デイトレードでは30分足もしくは60分足の平均レンジ、スイングトレードでは日足の平均レンジを使用します。例えば直近5分間のレンジが10pipsであれば、ストップは4pips、ターゲットは最低でも8pipsと設定します。
1以上のリスクリワードレシオを目指す
リスクリワードレシオとは利益と損失の比率を意味します。平均損失よりも平均利益を高くすることで、長期的に利益を上げることが容易となります。未来を予測しようとするのではなく、高いリスクリワードレシオとなる取引機会に焦点を当てるべきなのです。
サポートとレジスタンスを理解する
ロングポジションを持つ場合のストップはサポートより下、ショートポジションを持つ場合のストップはレジスタンスより上に置く必要があります。また、ロングポジションのエントリーはサポートライン付近、ショートポジションのエントリーはレジスタンスライン付近にすることで、小さなストップと大きなターゲットを設定することが可能となります。
時間制限を設ける
損切りを繰り返すほどストップに従うことは難しくなります。大きな損失を被らないためにも一定時間経過しても利益が出ないポジションは、一度手仕舞いし、別の新たな取引機会を探すことが最善です。スキャルピングで損切りする時間の例としては15分、デイトレードなら3時間、スイングトレードなら3日などが挙げられます。