Nick Goold
ニューヨーク・ゴールド
先週、再び1800ドルブレイクを失敗したものの、ポジティブな値動きを続けてきました。10日移動平均線がテクニカルサポートとなり、マーケットは上昇を続けています。米国の政策金利の上昇が緩やかであるとの予測は、ゴールドにとってポジティブな要因となります。
今週は、マーケット状況を変えるであろう経済指標発表が多く予定されているため、非常に不安定な動きを見せる可能性があります。最も重要な経済指標は火曜日の米国・11月消費者物価指数です。最近のインフレ期待は低下しているため、このままインフレ率が弱い結果となり、ゴールドが1800ドル以上になることをマーケットは期待しています。反対にインフレ率が高ければ、1750ドル以下に下落する可能性があります。
米国、英国、欧州の中央銀行は、いずれも政策金利を0.50%引き上げると予想されています。この予想が変更される可能性は低いものの、発表前後はボラティリティが高まると思われます。ゴールドの上昇トレンドは強く継続される可能性が高いですが、今週の経済指標発表はマーケット状況を急速に変化させる可能性もあります。仮に10日移動平均線を割り込むと、短期的には良い売り場となる可能性も出てきそうです。
レジスタンス: 1800, 1806, 1810, 1850
サポート: 1785, 1765, 1745, 1737, 1730, 1700
WTI原油
先週は連日下落し75ドルのサポートを下回り、非常に弱気な週となりました。欧州はロシアに支払う原油価格の上限を設定することを発表し、これがWTI原油の弱気材料となりました。
テクニカル的には売られ過ぎの状態です。現在、10日移動平均線から大きなギャップがあるため、この時点で売るのは危険です。しかし下降トレンドは非常に強いため、マーケットが10日移動平均線に近付くのを待ってから売るのが最善でしょう。
レジスタンス: 75.00, 77.75, 80.00, 84.00, 90.00
サポート: 70.00, 67.00, 62.30