Nick Goold
ゴールド
先週、米ドル高が強まったことで売り圧力が強まり、ゴールドは2,000ドルを割り込みました。ロングポジションを決済するトレーダーが相次ぎ、ゴールドがサポートを割ると、ボラティリティが急激に高まり下落の勢いが強まりました。1950ドルのサポートでは2回反発し、金曜日には1970ドル台まで回復しました。
10日移動平均線などのテクニカル指標は現在下降しているため、先週金曜日の上昇は短期間で終わる可能性があります。1973ドル付近は4月に何度もサポートラインとして機能していたため、上昇トレンドが終わったのか、それとも一時的な調整に過ぎないのか、意見が分かれるところでしょう。しばらくはレンジ相場を形成する可能性が高く、短期トレードの機会に恵まれそうです。
長期トレーダーは、米債務上限問題がまだ続くことを予想しており、2000ドル台に早い段階で回復するようであれば、ショートポジションのストップロスを巻き込んで、大きく上昇する可能性があります。現段階では、ゴールドの方向性が分かりにくく、取引は慎重になったほうが良さそうです。
レジスタンス:2000, 2032, 2050, 2080
サポート:1973, 1950, 1935, 1918, 1900
原油
先週、米債務上限交渉の合意期待から、原油は週足単位で4月中旬以来の陽線となりました。しかし、米ドル高と75.00ドル付近の抵抗が残っているため、上昇幅は限定的でした。
また、米国政府が戦略的備蓄から原油を放出し続けていることや、エコノミストが米国のドライブシーズンが始まる夏には需要が増加すると予測していることなど、ファンダメンタルズに関するニュースはまちまちで動きにくくなっています。
今後1週間、市場は回復を続け、75.00ドルの抵抗帯にトライする可能性があります。今週は、原油の価格を動かすような経済指標がほとんどないため、テクニカル分析が重要になります。取引戦略としては70ドル~75ドルのレンジ幅で、上昇の可能性を考えて取引するのが良さそうです。
レジスタンス:75.00, 79.00, 82.50
サポート:70.00, 65.00, 64.00, 62.00