Nick Goold
ゴールド
経営破綻した米シリコンバレー銀行の債務整理が行なわれ、ドイツ銀行株が上昇したことにより銀行部門の安定さが示されました。これはリスク回避として買われていたゴールドにとってはマイナス材料です。しかし、10日移動平均線がサポートとして機能したため、テクニカルトレーダーは買い意欲が残っており、週をとおして大きな下落はありませんでした。
今週は金曜日の米雇用統計に注目です。強気なトレーダーは、ゴールド価格が一気に2000ドルを上回るような低い数字を期待するでしょう。トレーダーはゴールドの上昇に期待をかけて、銀行部門に新たな材料がないか警戒を続けると見込まれます。
2000ドルのレジスタンスは非常に強く、10日移動平均線は横ばいから下向きへ変化しようとしています。急落する可能性も考えられますが、ボラティリティが低く、横ばいもしくは若干の下落というシナリオが確率が高いと予想します。1950ドルの安値を下回ると、ストップロスを巻き込んで一気に下落する可能性があります。
レジスタンス:2000, 2010, 2070
サポート:1950, 1935, 1918, 1900, 1890, 1870, 1830
原油(WTI)
先週、銀行セクターに関するリスクが後退したことが原油相場Iの追い風となり、非常に好調なスタートを切りました。価格が70ドルを上回ると、さらに積極的な新規参入動きが見られ、週の終わりには重要な75ドルの水準まで価格が上昇しました。原油は米株式市場に大きな影響を受けており、金曜日に米株式市場が大幅高になったことを受け、原油相場でもセンチメントは良好になっています。
今週は、中国と米国から発表される購買担当者データをトレーダーは注視するものとみられます。この指標で両国の景気の強さを見極めたいと考えているのです。短期的には、見通しは良好で、米株式市場が今週の原油相場の上昇を促す可能性が高いです。長期的な観点で考えると不安がやや残るため、主要なレジスタンスラインである80ドルを上回ると、マーケットに新たな動きが生まれそうです。
レジスタンス:80.50, 82.50
サポート:72.50, 70.00, 65.00, 62.00, 57.00, 50.00