Nick Goold
ダウ平均株価
パウエル米FRB議長は年内にあと2回の利上げを想定していると米議会で証言したため、先週のダウ平均株価は大きく下落した。また、英中央銀行は政策金利を0.25%引き上げ、トレーダーの株売りを招いた。
一方、ポジティブなニュースとしては、ジャネット・イエレン財務長官が、米国の景気後退リスクは低下しているとの見解を示した。今月初めに2023年の高値を上回らなかったことで、中期的なレンジが確認され、先週は利益確定の売りが出た。
今週はパウエル議長が米議会で演説を行い、火曜日に米耐久財、金曜日に米GDPとPCE価格指数が発表される。ダウは10日移動平均を割り込んだ時点でテクニカル系トレーダーが売りを仕掛けたため、予想以上に下落したが、今週はサポートが機能し価格も戻ると予想される。短期トレーダーにとっては、今週はレンジ取引が最良の戦略となりそうだ。
レジスタンス:34000, 34155, 34500, 34590, 35000
サポート:33425, 33000, 32550, 31750
日経平均
先週の日経平均は、世界的な金利上昇に伴う利益確定売りが強まり、週足は陰線となった。34,000円の抵抗帯で反落したため、多くのトレーダーは押し目買いチャンスを待っているようだ。
日本の5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.2%上昇し、予想の3.1%をわずかに上回った。コア消費者インフレ率は日銀目標の2%を上回っており、低下する兆しもないため、今後、タカ派的な金融政策が実施される可能性が高まっている。
2023年3月以降、日経平均株価がどれほど上昇したかを考えると、ここからどこまで下落する可能性があるのかを予測するのは難しい。今後1週間は、強気派と弱気派が主導権を争うため、ボラティリティが高まりそうだ。中期トレーダーは、この水準付近でのショートが適切であると考える。
レジスタンス:34000, 35000
サポート:31650, 30800, 30500, 30000