Nick Goold
プロトレーダーとアマチュアトレーダーの大きな違いは、損失に対する反応の仕方です。アマチュアは多くの損失を出してパニックになり、適切な対策を練ることができません。反対に、プロは損失を受け入れることができています。
実は、損失はコントロールすることが可能なものです。多くのアマチュアトレーダーはこの事実に気付いていませんが、損失を上手くコントロールすることで、トレードパフォーマンスとメンタルに大きな差を生み出すことができます。
では、実際にトレードの連敗を止めるためにはどのようにしたら良いのでしょうか。
1. トレードを止める
閉じたポジションが損失となった後は、直ぐに新たなポジションを建てるのではなく、一度トレードをストップしてみましょう。これは言うのは簡単ではあるものの、大切なお金を失ってしまうと冷静な判断ができなくなり、トレードを止めることが難しくなるトレーダーも多くいます。
損失後は、失った資金を取り戻そうと利益追求に走ってしまうため、追加損失のことを考えられていません。こうなると、事前に準備したトレード計画も無視した危険なトレードになってしまいますので、損失後にはトレードを止める習慣を身に付けていきましょう。損失を取り戻すには常にトレード計画に従う必要があります。プロトレーダーは損失を被ったとしても、それ以上の損失を回避するルールを構築しています。
トレードを止めたらチャートから離れ、休憩をとるようにします。5分以上休憩すれば冷静さを取り戻せるでしょう。休憩後はマーケット分析を改めて行い、戦略の調整が必要かを確認していき、次のトレードに向けて準備をしていきます。
2. 成功したトレードを確認する
損失後、過去に上手くいったトレードを見直すことで新たな気付きを得ることができます。また、過去の成功から自信を取り戻すきっかけにもなります。マーケットがどのように動き、どうなったときにトレードが成功したのかを分析、今回のトレードとの違いを探していきます。そうすることで戦略の調整ができるようになります。
成功したトレードと今回損失となったトレードがトレンド状況もボラティリティも似ている場合は、トレード戦略を上手く使えていなかった可能性があります。多くのトレーダーは計画通りにトレードしたつもりになっていますが、トレード後に分析してみると、実は戦略通りにトレード出来ていなかった、エントリーが遅かった、陰線で買っていた、などの改善点が見受けられることが殆どです。
このように、成功したトレードと比較することは今のトレードをどう改善すべきかを把握するのにとても役立っていきます。
3. 小さなポジションにする、もしくはデモトレードに戻る
トレードの連敗を止めるには、損失時のポジションが大き過ぎることが挙げられます。失った資金を取り戻そうと、ポジションを大きくしてしまいがちになるのです。しかし、この方法では損失は大きく拡大するだけで大きな利益には結びつきません。
大きな損失を被ることで2つの問題が発生します。一つ目は口座残高が大きく減少してしまうことです。二つ目は連敗することでトレーダーとしての自信を失ってしまうことです。自信のない状態は損失の恐怖を抱えているため、利益を上げる自信と判断力を失います。そうなっては自分自身をコントロールすることができなくなってしまうため、大変危険な状態に陥ります。
失った自信を取り戻すため、何よりもトレードの連敗を止めるためにも、トレードの仕方を変更しましょう。ポジションを最小サイズに落としてトレードを継続するか、デモトレードに戻って戦略の調整をすることをお勧めします。小さな損失であればメンタルを乱すことなくトレードを継続することができますし、デモ口座であれば損失そのものを恐れる必要もありません。成績を安定させ自信を取り戻すことに専念します。