Nick Goold
ダウ平均株価
ダウ平均株価は連日の下落により、週足では1%以上の下落となって終値を迎えました。しかし、米国のインフレ率が市場予想をやや下回り、インフレ鈍化の兆候が見えてきたため、株式市場のボラティリティは低い傾向が続いていました。マーケットはインフレ鈍化によってFRBが利上げ停止を決定し、2023年後半のリセッションを回避することを期待しているようです。
米国は政府が発行できる債務総額に法的な上限を設けています。現在の債務上限は1月19日に施行され、米国務省は国の支払いを債務で賄っています。現在、債務上限を引き上げる交渉が続いていますが、進展はありません。マーケットは米国がデフォルト(債務不履行)を避けるための債務上限引き上げ期限が6月1日と考えています。デフォルトは回避するというのが市場の見方ですが、デフォルトのリスクによってファンダメンタルは悪化しています。
今週は景気先行指標として注目される米小売売上高と米中古住宅販売件数の経済指標が予定されています。また、金曜日のFRB議長による講演も注目です。ダウ平均株価のチャート分析をすると、やや下向きとなっているが、33,000ドルのサポートラインが維持されているため、33,000より上の価格帯で買い場を探すことが最良の戦略と思われます。
レジスタンス:34000, 34155, 34500, 35000
サポート:33000, 32550, 31750
日経平均株価
日経平均は、米国株の下落とは正反対に1年半ぶりの高値で取引を終了しました。金曜日の大幅上昇のきっかけとなったのは、米国の長期金利が上昇し、USDJPYが135.00を上回ったことでした。
米ドル円がプラスで推移し、多くの海外投資家が日本株を割安と見ていることから、日経平均株価の3万円を試す可能性は高いと考えています。現在は、10日移動平均線からのギャップが大きいため買われすぎ水準ですが、以前の抵抗線である29,360円まで戻れば、強いサポートとなるでしょう。
レジスタンス:30000, 30800, 31000
サポート:29360, 28725, 28000, 27425, 26950, 26500