Nick Goold
ゴールド
先週に発表されたFOMC議事録公表後、米景気後退への懸念が高まり、ゴールドは2023年の最高値を更新しました。ドル安も重なり、ゴールドは史上最高値である2075ドルに近づいています。しかし、金曜日にFRB理事であるウォーラー氏が「インフレはコントロールできているとは言い難く、金利の引き上げは必要だ」という発言によってゴールドに下落圧力が発生し、価格は一時2000ドルを割りました。
今週は金価格に影響を与えるようなニュースはほとんどないため、市場は米ドルと米国株式市場の動きで左右されるでしょう。ゴールドは強気派が優勢を保っていますが、銀行セクターのリスク軽減と米国の更なる利上げの可能性は、ゴールドにとって弱気材料となります。
10日移動平均線と価格が接近しているため、月曜日の値動きは特に重要でしょう。多くのテクニカルトレーダーは上値を模索しているため、10日移動平均線がサポートとなる可能性がありますが、価格が再び2000ドルを割り込むようなことがあれば、大きく下落する可能性が高くなります。今週は、ニュース不足と強気トレーダーがゴールドは長期的に上昇すると見込んでいることから横ばいの値動きになる可能性が最も高いと思われます。
レジスタンス:2010, 2032, 2070
サポート:1985, 1950, 1935, 1918, 1900, 1890, 1870, 1830
原油(WTI)
原油は、OPECの減産協調の発表後、高値圏で推移していおり、先週は82.50ドルのレジスタンスを上回りました。同時に、米国の景気後退とインフレ抑制のための金利上昇のリスクが高まり、原油は82.50ドルの抵抗帯の下で週を終えました。
価格が82.50ドルを超えて大きく上昇できなかったことは、今後1週間の弱気サインとなるため、今週は下値の可能性が高まったといえるでしょう。しかし、上昇トレンドは続いており、10日移動平均線と80ドル付近サポートが機能することが期待できます。短期トレーダーにとってはレンジ取引が最適な戦略であり、中期トレーダーにとっては売り場となる可能性がありそうです。
レジスタンス:82.50, 85.00, 90.00
サポート:75.00, 72.50, 70.00, 65.00, 62.00