石田 和哉
6月3週の米国市場は週末に急落する展開となった。
米国株式市場はナイキが新型コロナウイルスのワクチン普及による感染防止対策として施行されているロックダウンが終了、日常生活が戻るにつれて衣料品やスポーツ用品の需要が高まったとされ、決算が市場予想を上回ったことで15%超の急騰となり市場を押し上げた。
バンクオブアメリカ、ウェルズファーゴはFRBが実施したストレステストで十分な資本を保有しているとされた事で配当制限を30日付で解除すると発表し値を上げる形となった。
バイデン大統領が1兆2000億ドル規模のインフラ投資計画で上院議員と党を超えて合意するなどしており、市場は買い優勢の展開となっている。
5日の個人消費支出価格指数も前年同月比3.4%の上昇と29年ぶりの大幅な上昇を記録するなど、FRBの目標値を大幅に上回った。
(ニューヨーク証券取引所)
7月第1週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
6月30日(水)
15:00 イギリス1-3月期四半期国内総生産(GDP、改定値)(前年同期比)
15:00 イギリス1-3月期四半期国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
18:00 ユーロ6月消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)(前年同月比)
18:00 ユーロ6月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比)
21:15 米国6月ADP雇用統計(前月比)
7月1日(木)
23:00 米国6月ISM製造業景況指数
7月2日(金)
21:30 米国6月非農業部門雇用者数変化(前月比)
21:30 米国6月平均時給(前年同月比)
21:30 米国6月平均時給(前月比)
21:30 米国6月失業率
日米市場
米国市場はバイデン大統領による1兆2000億ドル規模のインフラ投資計画の合意が市場の下支えとなって底堅い展開は続くと思われるが、2日の米国雇用統計と7日のFOMCがあり上下に重い展開は続きそうだ。
また、手厚すぎるとされた失業保険の追加加算がアラスカ州、アイオワ州、ミシシッピ州、ミズーリ州で6月12日に打ち切られ、その後は7月10日までに21の州で打ち切られる事から雇用統計などの労働市場への影響がどの程度、出てくるのかには注目をしたい所だ。
日本市場は割安感が出てきているが、方向性の見えにくい展開、上値の重い展開ともなっており、どこで着地点を見つけるのか、日経平均の行方を模索するような展開となりそうだ。
米国失業率推移
欧州市場
英国市場ではイングランド銀行は政策金利を過去最低水準の維持と決めたことでFTSE100種が週間ベースで1か月ぶりの大幅な上昇となっている。欧州市場も金融関連や素材関連が買われ、スイスの金融大手クレディスイスは同国の金融大手のUSBとの合併を巡る報道を受け、買いが入り市場をけん引する展開となった。
応酬でも米国バイデン大統領が1兆2000億ドル規模の投資計画で超党派の上院議員と合意したとの報道が好感され、値を上げている。
欧州市場は原材料価格の高騰、消費者物価指数と生産者物価指数との乖離が出始めておりインフレ圧力の高まりが続いている。
市場がどのような判断を下すのか、今後の経済指標には注意したいところだ。
ユーロ圏 年間インフレ率
今週の為替(GBP/USD)
GBPUSD 日足
GBPUSDの日足は青の安値の切り上げ、赤の高値の切り上げが行われてきたが、最後の赤の切り上げがほぼ同値となっており、そろそろ切り下げへの転換も考えられる推移となっている。
チャート上の白いラインを下抜ければ転換となることから、ここ数週間でトレンドが変化する可能性が出てきている。欧米市場は好調な展開となっているが、長期で見た場合、チャートにすべての事象が含まれるという考え方で行けば、何かが起こる可能性もありそうだ。
少なくとも上値を抑えられる形となったことから、調整の動きもある程度、出ると思われる。ラインを抜けて、谷を形成(安値の切り下げの形成)すれば下降トレンド入りであるので注意してみていきたい。
GBPUSD 1時間足
GBPUSD 15分足
GBPUSDの1時間足ではレンジ相場からの下抜けをしたものの、再び方向性の見えにくい展開に変化しつつある。レンジを下抜けたあとの戻り(切り上げ)が終わり、再び下降に転じつつあるようにも見受けられる。1時間足を15分足から判断すると下降に入った可能性が強くあり、その場合には青の最安値までの下降トレンドが再び発生する可能性もある。
方向性の見えにくい展開には変わりないが、日足の推移が下降となれば大きなトレンドとなる可能性もあるので注意してみていきたい所だ。