石田 和哉
8日の米国市場発表された6月雇用統計が前月比37.2万人増と予想を上回る伸びとなったものの、失業率は3.6%と4か月連続の横ばいとなった。
市場予想を上回っている事、賃金上昇も安定したペースで続いている事などからも月内に行われるFOMCでの75bpの追加の利上げも実施されるのではと憶測が出ている。
米国市場は上半期堅調なスタートとなっている。
コモディティー価格の上昇がひと段落した事、景気後退懸念を受けたFRBが利上げベースを低調なものにするとしたことが安心感を与え米国市場は値を戻す展開となっている。
(米雇用統計)
(TradinEconomicsより)
7月3週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
7月13日(水)
15:00 イギリス5月月次国内総生産(GDP)(前月比)
21:30 米国6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 米国6月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国6月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
7月15日(金)
11:00 中国4-6月期四半期国内総生産(GDP)(前年同期比)
11:00 中国4-6月期四半期国内総生産(GDP)(前期比)
21:30 米国6月小売売上高(除自動車)(前月比)
21:30 米国6月小売売上高(前月比)
日米市場
米国市場は少し神経質な展開となりそうだ。
雇用統計が市場予想を上回ったことなどがFOMCで追加の利上げが行われると憶測が出ており、CPIやミシガン大学消費者信頼感指数などの数字、マイクロンの決算やJPモルガンの決算などいろいろと注目したいイベントも多く控えており、週後半にかけての市場の動きには注意したい所となっている。
日本市場は安倍元首相の壮絶な事件を経ての与党大勝の参議院院選挙の結果を受けた市場がどのような反応を示すのか、現与党である自民党による長期政権の可能性、経済対策への期待など週明けの日本市場動向に注目したい。
(Yahoofinancより)
欧州市場
欧州株式市場は安倍晋三元首相の銃撃を受け、リスク回避の動きが出たことで不安定な値動きとなる場面もあったが、米国雇用統計が堅調であった事でFRBによる再度の利上げの可能性が取り沙汰されると買いが優勢となり値を上げる形で週を終えた。
ストック欧州600は週間で2.45%の上昇となっている。
オンライン取引プラットフォームIGのシニアマーケットアナリスト、ジョシュア・マホニー氏は「予想を上回る雇用指標は今月の大幅利上げの可能性を高めたが、焦点は企業の業績に移るようだ」と指摘するなど、企業業績の如何に注目したいところとなっている。
(ストック欧州600推移)
(QONTIGOより)
今週の為替(NZD/CHF)
NZD/CHF 日足
NZDCHFの日足ではエリオット波動での推進波1~5波が終わり、調整波のa波が発生したともとれる形となっている。
推進波の1~5波の形成に1年半ほどかかっている事から、調整波の形成が続いた場合には半年程度の推移となる可能性がある。
上位時間足でも同様の形が読み取れることからここからの展開には注目したいところだ。