石田 和哉
14日の米国市場は米ミシガン大学が14日に発表した10月の消費者信頼感指数は59.8に上昇したが家計のインフレ期待は1年先、5年先ともに上昇した事を受け、景気後退懸念が浮上、大きく値を下げる展開となった。
13日の米国市場は大きく値を上げる展開、安値より実に1500ドルの上昇という展開の反動、利益確定の売りなどもあったとは思われるが市場は上下に動く不安定な状況となっている。
アメリプライズ・ファイナンシャルのチーフ・マーケット・ストラテジスト、アンソニー・サグリンビーン氏は「インフレのピークを見たというシナリオにはまだ確信が持てず、それが市場を落ち込ませている」と述べ、米セントルイス地区連銀のブラード総裁はロイターのインタビューに対し、9月の米消費者物価指数でインフレが「有害」になり、かつ阻止が困難になっていることが示されたとし、「FRBが今も迅速に動いていることは理にかなっている」と述べるなどしている。
10月3週の米国市場ではそれと言った経済指標もないことから、市場では景気後退懸念やFRBによる政策への思惑などで市場が動くと思われるが、上値はおもくなりそうだ。
(reuterより)
10月3週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
10月18日(火)
11:00 中国7-9月期四半期国内総生産(GDP)(前年同期比)
11:00 中国7-9月期四半期国内総生産(GDP)(前期比)
10月19日(水)
18:00 ユーロ9月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)(前年同月比)
18:00 ユーロ9月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
10月21日(金)
08:30 日本9月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
08:30 日本9月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)
08:30 日本9月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)
日米市場
米国市場では特にこれと言った経済指標がないことから市場は上値の重い展開となりそうだ。
半導体規制が材料として意識される可能性はあるものの、インフレ懸念・景気後退懸念・FRBによる金利引き上げへの憶測など、市場参加者の心理で市場の動く不安定な相場となりそうだ。
日本市場でも米国市場と同様に不安定な相場、神経質な展開となりそうだ。
米10年債が4%を上回っている事から、上値は抑え荒れると思われ、14日の米国市場は反落となった事からも、上値の重い展開となりそうだ。
金利の下降がみられるまでは上値の重い展開が続きそうだ。
欧州市場
英国市場は大型減税の一部を撤回するとトラス英首相が表明を出したことで小幅に値を上げる展開となっており、欧州市場でも英国の方針を受けて値を上げる展開となった。
英国では大幅な減税を主張するトラス首相の減税政策「ミニ・バジェット」は貨幣価値の急落を引き起こし、IMFは政策によって生活費危機を加速させる可能性があると異例の批判を行うなど英国では混乱が発生し続けている。
英国の党首選で打ち出した公約を撤回した事、撤回にともない財務相を解任するなどしたこともあり支持率は低迷。
市場に与える影響も多大な英国での混乱はしばらく続くと思われ、EUを巻き込んだ右往左往な展開はしばらく続きそうだ。
今週の為替(XAU/USD)
今回は金について解説をしていきたい。
AXU/USD4時間足では大きなトレンド、白線のトレンドが一旦値を戻し、再度の下降となっている場面となっている。
戻りの部分での波動は調整波での戻りよりも、経済的・要人発言などイベントでの戻りによって61.8%を意識した事によって戻りが形成されている。
その後の再度の下降では1-3波までが形成されており、ここからの下降は直近安値を意識する、若しくは、4-5波の形成状況次第では下抜ける程度の勢いが生まれると予想される。
最も値動きが発生しやすいと言われる3波の形成という事もあり、4-5波の形成までのさらなる下落の可能性がある所となっている。