石田 和哉
17日の米国市場は消費者物価指数や小売売上高など経済指標の数字がインフレの高止まりと堅調な労働情勢などを示したことを受け、FRBによる利上げが継続されるとの見方が強くなる形となった。
ゴールドマンサックス、バンクオブアメリカはFRBが堅調な指標を受け年内に3回の利上げ合計0.75%の利上げを予想するなどしている。
ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者は、追加利上げ観測が高まる中、「ここ2週間、株式市場には暗雲が漂っている」と指摘。「雇用情勢が堅調な状況でリセッション(景気後退)入りするのは難しく、FRBが利上げを継続する可能性がある」と述べるなどした。
2%のインフレ目標に到達するまでは利上げは継続しなければならないとFRB理事が述べるなど、利上げに関しての発言が相次いでいる米国市場の方向はまちまちとなっている。
(ダウ・NASDAQ・S&P推移)
(Bloombergより)
2月4週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
2月20日(月)
米国市場は祝日のため休場
2月22日(水)
28:00 米国米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
2月23日(木)
日本市場は祝日のため休場
19:00 ユーロ1月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)(前年同月比)
19:00 ユーロ 1月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
22:30 米国10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比年率)
2月24日(金)
08:30 日本1月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)
08:30 日本1月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
08:30 日本1月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)
22:30 米国1月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
22:30 米国1月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)
22:30 米国1月個人消費支出(PCE)(前月比)
22:30 米国1月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
24:00 米国1月新築住宅販売件数(前月比)
24:00 米国1月新築住宅販売件数(年率換算件数)
日米市場
日米ともに祝日もあり上値の重い展開となりそうだ。
日本市場はすでに2週間以上、上値を抑えられており「そろそろ」感が高まりつつある。
決算も一巡しており、RSIなど各種指標から割高感、高値圏が示されている中での高値圏でのもみ合いという事からも上値は重く推移しそうだ。
米国市場も同様にPERは拡大しているがEPSは低下するなど日本市場と同様に割高感が出始めている。
今週はFOMCや米国GDP値、個人消費支出などもある事から動機に欠ける中での経済指標に注目したい所だ。
(日経平均推移)
(日本経済新聞より)
欧州市場
欧州・英国市場共に値を下げる展開となった。
利上げ長期化への懸念に加えて、エネルギー株が売られたことが市場を押し下げる要因となった。
欧州市場ではFRBによる金融引き締めが長期化するのでは?という憶測が強くなった事を受け、金利に敏感な株を中心に売りとなり、欧州STOXX600は年初来高値を付けてからの反落となっている。
ゴールドマンサックスとバンクオブアメリカの示した年内の間に3回の利上げが行われ0.75%の利上げにより金利が5%を超える見通しも売りを呼ぶ原因の1つとなっている。
(英FTSE100・EUSTOXX EUROPE600推移)
(CNBCより)
今週の為替(CAD/JPY)
CADJPY 日足
絶好のチャンスが目の前に来ている。
非常に狭い山ではあるが、1-2波による高値が出ている。
2波はまだ形成中ではあるが、高値はすでに100.279を記録している事から2波が形成されてから3波の戻り、破線の3波が形成されれば絶好の買いとなる。
100.50~60付近、少し余白を付けてしっかりと高値抜き確認してから買い目線でのトレードを行いたいところだ。
上昇目安としては直近高値安値の50%、61.8%となる102.50、104.30が上昇の目安となりそうだ。