石田 和哉
21日の米国市場はダウ平均が+1.01%、S&Pが+0.03%、Nasdaqが‐0.22%となっており動きに欠ける週末となっている。
ダウ工業30種は10連騰となり、6年ぶりの連騰記録の更新とはなっているが不安定な地合いは続いている。
ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者は、ダウのキャッチアップはヘルスケア株や金融株への物色のローテーションがあることを示しているとし、「株高はハイテク一辺倒ではない」と述べるなどしている。
材料に事欠く中での推移ということもあり、今週のFOMCと其の後のインフレ経済指標の数字を見ての判断となりそうだ。
米連邦準備理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)は来週開催する会合でともに0.25%ポイントの利上げを実施すると予想されている。
(連騰記録を更新したダウ)
(Reuterより)
7月第4週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
7月26日(水)
23:00 米国 6月新築住宅販売件数(前月比)
23:00 米国 6月新築住宅販売件数(年率換算件数)
27:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
27:30 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
7月27日(木)
21:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:30 米国 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比年率)
21:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
7月28日(金)
--:-- 日本 日銀展望レポート
--:-- 日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
15:30 日本 植田和男日銀総裁、定例記者会見
21:30 米国 6月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)
21:30 米国 6月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
21:30 米国 6月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 米国 4-6月期四半期雇用コスト指数(前期比)
21:30 カナダ 5月月次国内総生産(GDP)(前年同月比)
21:30 カナダ 5月月次国内総生産(GDP)(前月比)
日米市場
日本市場では本格的な企業決算発表のシーズンを迎える事から決算を見ながらの売買が中心となりそうだ。
米FOMC、日銀金融政策決定会合も控えており、様子見色の強い1週間となるのではないのだろうか。
相場は引き続き調整入りに入っていると思われることもあり、米国市場動向を横目に企業決算で一喜一憂という展開となりそうだ。
米国市場も週明けのアルファベット・Microsoft・メタなどの企業決算、FOMC、FRB議長会見などもあり、企業業績が市場を底支えするものの、経済指標・イベントを警戒する形で推移しそうだ。
(Alphabet Inc株価推移)
(Reuterより)
欧州市場
欧州市場は4日連続の続伸となっており、英国も値を戻している展開となっている。
英国ではインフレ鈍化を示す指標を受けたイングランド銀行による積極的な利上げ懸念が後退しており、週間ではFTSE100種が3.08%、FTSE250種は3.41%とそれぞれ大きく値を伸ばす形となっている。
4日連続の続伸となった欧州市場は連騰とはなったものの、上げ幅は狭く、中国経済への懸念やテクノロジー企業の株価低迷などが足を引っ張る形となっている。
(英国市場推移)
(Reuterより)
今週の為替(NASDAQ)
NASDAQ 1時間足
NASDAQ 4時間足
今回はNASDAQの状況についてお話をしたい。
1時間足と4時間足のチャートを並べて表示しているが、1時間足では下降トレンド(調整)での調整波a-c波の形成がされており、高値安値の50%が既に意識されている事が見て取れる。
また、4時間足のチャート上では捉え方にもるが、推進波1-4波を形成し、ここからの5波となれば、戻りの可能性が強くなる部分でもある。
グランビルの法則上では移動平均線に近づく、接触したチャートは一旦、意識される場合押し目買いなども入る可能性があることから、一旦の戻りとなる可能性もあり、1時間足での50%の意識、4時間足の移動平均線での意識と5波としての認識となる事で戻りの流れは出てきそうだ。
5波が意識されにくい、されない場合にはここからの下落の可能性が強くなり、その場合には4時間足チャートで形成されているc波と1波での安値を抜けてくる部分での売り目線となりそうだ。
上昇・下降の狭間ともいえる部分であり、判断も慎重に取引を行いたい所だ。