Paula Rodriguez
第六回目の今回は海外FX専門メディアの「海外FX大学」を運営している大隅章太郎さんにインタビューさせていただきました。大隅さんはトレーダー歴20年を超える現役デイトレーダーです。現在は海外FX大学で、FXに関する情報発信をしています。
トレーダーの紹介
はじめまして。海外FX大学を運営している大隅です。私自身が投資に触れたのは2000年、日経新聞を読んでいる時でした。最初は株取引をしていましたが、レバレッジを効かせて取引が出来るFXの魅力に惹かれて、2005年から本格的にFXを始めました。国内FXで利益が出せるようになると、よりハイレバレッジの適用が出来る海外FXを始めました。私はデイトレーダーでトレード回数が多いので、スプレッドの狭いTitan FXさんを今も愛用しています。また海外FX大学内でもTitan FX(タイタンFX)の評判という記事で紹介させていただいております。
さらにTitanFXを海外FXおすすめランキングの記事にも掲載していただきました。
FXを始めたきっかけは?
トレードで儲けることが単純に楽そうで楽しそうだなというのと、フィクションの小説や、ドラマに影響されてマーケットに対して大きなインパクトをもたらすトレーダーやファンドを見て「かっこいい」と思っただけのかなりミーハーな動機だったと記憶してます。為替はファンダメンタルを読み解くのはかなり難しく、ほぼ全ての経済ニュース、出来事が為替市場に対して少ない影響を与えています。ただ、その出来事を全て把握し、トレードの戦略を組み立てていくのはかなり難しく、テクニカル向きな印象を持っていました。今でもその考えは変わりませんが、FXの魅力はやはりレバレッジの高さです。昔、国内ではFXのレバレッジ規制がほぼなく、500倍など平気で取引している人もいるようでしたが、2010年に400倍、2011年に50倍規制、2012年に25倍規制になり、現在まで25倍が規制ラインになっています。現在国内FX業者では、最大レバレッジは25倍ですが、海外FXでは500倍以上のレバレッジをかけられるブローカーが多く、魅力的なトレード環境を提供してくれていますが、レバレッジはリスクもその分増えますので注意が必要ですが、選択肢が増えることは悪いことではないと考えています。
どのようにFXを学びましたか?
投資を始めたころは株取引をずっと行っていたので、日経新聞に出ている銘柄やネットで調べられる銘柄のIRを除いて、他の人の意見を聞いて言われるがまま放置を続けていました。その後、いろいろ勉強をし続け、テクニカル分析を覚えていき、デイトレードの手法を確立させていきました。時期によって重視する指標は変わっていきましたが、基本的に今でも20年間変わらないのは、トレンドに逆らわず「魚の頭と尾っぽはくれてやれ」の精神で続けています。株でテクニカルを覚えていくと、更にテクニカル向きなFXに傾倒していきました。また、後述するのですが、今でも欠かさないのはトレード日記を付けることです。なぜポジションを持ったのか?全てのアクションには出来るだけ理由をつけるようにしています。FX初心者の頃は、「何となく買ってみた・売ってみた」という感覚トレードになってしまいますが、トレード日記を付けることで防ぐことが出来ました。こうして1つ1つミスポイントを確実に減らしていきました。あとはトレードをしている友人たちとトレードについて議論して、自分たちの考えを共有していました。
トレードを開始して最初はどうでしたか?
2008年のリーマンショックでたまたま大きな利益を獲得し、FXに熱中していきました。しかし2011年の東日本大震災において最大損失を更新することとなりました。この際に、バンクロール管理やリスクリワード比率について勉強し、利確ラインと損切りラインというものを自分の中で確立していきました。FXにおいては正解はないので、「トライアンドエラーで自分のトレード方法を確立していく必要がある」とここで同時に学びました。そして、自分の思考プロセスを出来るだけ可視化するということを意識するようになり、トレード日記を付けていましたね。
どれくらいかけて利益が出るようになりましたか?
初めて投資というものに触れてから、安定して利益が出るようになるまでは、5年弱かかりました。1-2年目はコツコツ稼いでは、ドカンと負けるという精神的にも辛い状況でした。友人達と議論しあって、2011年最大損失を更新したときに、バンクロール管理を徹底して勉強・トレードしたことが大きかったと思います。「利確ライン・損切りラインをポジションを持つ前から決めておく」ことで感情に左右されることがなくなりました。トレーダーで最初から最後まで勝ち続けている人はいないと思います。そのためFXでは資金管理が1番重要といっても過言ではありません。
利益が出るようになったのは何故だと思いますか?
前述の内容と、一部重複してしまいますが、私が利益を出せるようになった要因は大きく分けて以下の2点だと思います。
①資金管理を細かく実施するようになったこと
②トレード日記をつけるようになったこと
資金管理というのは、エントリー前に利確ラインと損切りラインを決めておくことです。さらに発注するロット数や想定される利益・損失までエクセルで計算していました。友人からはエクセラーと呼ばれ始めたのも、この頃からでした(笑)。
トレード日記については、移動中に振り返るようにしています。過去のチャートを見ると分かるのですが、チャートでは同じような線形を描くことが多々あります。その際に、自分がどういうトレードをして、どんな結果だったのか、ということを振り返ることが出来るのです。そのため同じミスはしなくなりますし、自分なりのトレードを確立していくことができます。チャート画面のスクリーンショットを取って、トレード日記に貼り付けておくと、振り返る際に一回一回日付指定をして、チャート上で過去に戻る必要がなくなるのでおすすめです。こうして私は、秘伝のタレのようなものを20年間弱作り続けています。
トレードはどのようにされているのですか?(スキャルピングや狙っているタイミング)
ポジション作る前にリスクリワードの比率を1:3にしてます。100円でポジションを持つなら、損切は10円、利確は30円になるようにポジションを構築しています。1:3は最低ラインでできる限り1:5のように高められるようにします。トレンドに追従する形のポジションが多いです。トレンドに対してカウンターでポジションを入れる際はリスクリワードが極端になるようにします。
トレーダーとしての1日の過ごし方は?
朝6時に起きて、各ニュースや発表される経済指標のチェックをします。私は寝る前には必ずポジションを清算するので、寝ていた際に値動きはなかったか併せてチャートで確認します。お昼になると、海外FX大学を更新して...常にFXのことを考えていますね(笑)。それが楽しくもあります。私はデイトレーダーですが、スキャルパーではないので、トレンドラインをブレイクしたときなど、価格が大きく動くであろう際にエントリーをしています。夜は日中から夕方にかけて保有していたポジションの清算を行います。またトレード日記を見ながら、一日のトレードを振り返り、ミスはなかったか、次に生かせるポイントはあるかを確認します。
取引ペアは何がメイン?
圧倒的にUSD/JPYペアですね。時点でGBP/JPY、EUR/JPY。人口が多い方が情報量が多く、リスクを抑えることができると考えています。
トレードする上で一番重要視していることは?
資金管理です。資金管理さえ間違えていなければ退場することはないと考えています。あとは「先人の思考やルールを自分にいかに落とし込めるか」という点を意識しています。また、各ポジションに意思決定した材料、懸念点などメモをして徹底的に反省できるように取り組んでいます。そして、ポジションを立てた時の損切と、利確のラインはよほどのことがない限り動かしません。ポジションを作った時点ですべてが終わっているようにしています。