Nick Goold
トレードとは長期的にお金を稼ぐことです。決して一時的に稼げれば良いのではなく、長期的な利益を求めていきます。どのようなトレーダーであっても損失を経験するように、100%の確率で利益を上げられる戦略はありません。
損失に対し、どのように対処するかが成功するかどうかに影響します。損失はトレードの改善であったり、今後より多くの利益を上げる方法を見つけるための絶好の機会となります。戦略の精度をより高めていけるよう、トレードの改善を繰り返していきましょう。
損失から学ぶ方法
1. トレード計画を厳守していたか
トレード後、チャートに詳細を書き留めておくことが重要です。その日のトレードが終えたら、その日に行ったトレードを全て振り返ります。3回トレードをした場合は3トレード分の振り返りを、15回トレードをした場合は15トレード分の全てを振り返ります。もし、振り返り数が多くて大変と思う場合は、トレード回数を減らして、全てのトレードを把握できるくらいに抑えた方がトレードの上達が早まります。
振り返りの際は、勝ったか負けたかではなく、トレード計画を守ってトレードを行えたか否かという視点で振り返りを行います。トレード計画を遵守していても損失になることもありますし、トレード計画を守らず偶然にも利益となるトレードもあるでしょう。しかし重要なことは、トレード計画を守ることです。トレード計画を守ることで再現性の高いトレードができるようになり、それを繰り返していくことで利益が積み上がっていきます。その場その場の勝敗ではなく、長期的な利益を手にするためにも、トレード計画を厳守する習慣を身につけていきましょう。
✓エントリ―と決済ポイントは計画通りに実行できていたか
✓損切り設定を動かさずに受け入れることができたか
✓設定したターゲットまで価格が達するのを待つことができたか
✓トレード前にニュースを確認したか
2. その戦略は有効であるか
マーケットが通常よりも大きく変動していたり、反対に静かな時は戦略を変更する必要があります。例えば、使用している戦略がレンジ相場に適したものであれば、強いトレンドがマーケットに現れた時、戦略変更の良いタイミングとなるでしょう。
トレード前には常にマーケット分析をする習慣をつけ、今のマーケットが通常に比べて穏やかであるのか、それとも激しいのか、通常の戦略の使用で問題ないのかなどを分析し、その状況に合わせた戦略を使用するようにします。目の前のマーケットに適した戦略を使わなければ、利益を上げることは困難となります。そのためにも、トレード前にはしっかりとマーケット分析を行い戦略の検討を行うようにしましょう。
✓マーケットは通常と比べてどのような状況か
✓いつも使用している戦略をそのまま使用しても大丈夫か
✓値動きが激しい時はターゲットやストップも拡大しているか
✓マーケットが静かな時はターゲットやストップを小さくしているか
3. トレードの合間に休憩を入れているか
トレードを正しく実行していくためには気持ちを落ち着かせることが重要です。多くの個人トレーダーが気付いていませんが、トレードとメンタルは密に関連しており、疲れや苛立ちを感じている時のトレードは、決して良い結果をもたらしません。また、落ち込んでいる時もトレードはお勧めできません。10分でも良いので、チャートから離れ、お茶を飲むなど何か違うことをしたり、リラックスしてみましょう。
気分転換をすることで、トレードの問題点に気付けるようになったり、次回に繋がる改善点を見出せる可能性もあります。トレードチャンスを逃すまいと、あまりにもチャートに張り付いていないようにしましょう。トレードチャンスはいつでも巡ってきます。
✓平静な状態でマーケットを見られているか
✓もしいつもと異なる感情が湧いていたら、トレードを休憩する
✓トレードチャンスはいつでも巡ってくる
✓気持ちを整えてからマーケットに向き合うようにする
4. 利益を上げていた時の状態を確認する
過去に利益を上手く上げられた時のトレードがどのような過程を経た結果、そのような利益となったのか、今のトレード状況と比較して分析します。例えば、過去にできていたことが今回は出来ていなかったと分かれば、それを直すことでトレードを改善させることができます。もしくはマーケット変化に気付いていなかったのかもしれません。その場合はマーケット変化によって、使用していた戦略も適応しなくなっていたことが分かるため、戦略変更を検討するタイミングにもなります。
利益を上げられた時、多くのトレーダーは、幾ら稼げたということばかりに焦点を当てて喜んでしまいますが、それよりも、どうしてその利益を得られたのかを分析して理解する必要があります。再び同じようなトレードチャンスが巡ってきた時の利益を最大にするためにも、ここは喜びより、どのような過程を経た結果そうなったのかを整理しておきましょう。
✓どんな違いがあったのか
✓マーケット状況は変化したか
✓値動きは激しくなったり静かになったりしているか
✓トレンド相場かレンジ相場か
5. 取引記録を他のトレーダーに見て貰う
トレーダーによって経験も戦略も考え方も異なるため、他のトレーダーに自分のトレードを見て貰い、意見を貰うことは問題解決を早める手立てとなります。他のトレーダーから学ぶことは初心者だけではなく、上級トレーダーであっても非常に有益なことです。
このようなトレーダー同士の意見交換は有益な発見を得られる良い機会となりますので、積極的に他のトレーダーと交流するようにすると良いでしょう。今は直接会わなくても、オンラインで繋がることも可能な時代です。多くのトレーダーは、トレーダー同士の繋がりを求めていることも多くあります。お互いを切磋琢磨できる関係の人を見つけて、トレードの向上を図りましょう。
✓トレードは一人で行うより意見を交わせる人がいた方が向上し易い
✓リアルで会っても良いが、オンラインも活用する
✓相乗効果を得られる人と繋がる
✓他のトレーダーを通して新たな発見に繋げる