石田 和哉
10日の米国市場は大幅高となった。
週明けに発表されるインフレ指標や米国国債の利回りの低下を背景に、幅広い銘柄に買いが入り、S&Pでは主要セクターすべてがプラスで終了するなど市場は全面高の展開となった。
特にナスダック総合は5月26日以来の大幅な伸びを記録し、S&P500も9月19日以降の最高値で週末を終える展開となっている。
チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メクラー氏は「今後発表されるインフレ指標が、相場にポジティブな内容になることへの期待が出ている」と指摘するなどしている。
(ダウ平均推移 )
(Reutersより)
11月3週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
11月14日(火)
19:00 ユーロ 7-9月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前期比)
19:00 ユーロ 7-9月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前年同期比)
22:30 米国 10月消費者物価指数(CPI)(前月比)
22:30 米国 10月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
22:30 米国 10月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
22:30 米国 10月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
11月15日(水)
08:50 日本 7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
08:50 日本 7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(年率換算)
22:30 米国 10月小売売上高(前月比)
22:30 米国 10月小売売上高(除自動車)(前月比)
11 月17日(金)
19:00 ユーロ 10月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
19:00 ユーロ 10月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)(前年同月比)
日米市場
日本市場はしっかりとした展開となりそうだ。
米国市場が大幅高で週を終えたこと、米国経済鈍化を示す経済指標は出ているものの、米国株式市場が好調な展開となっていることから、上下には重い展開になると思われ、もみ合いながらもしっかりとした展開という形になると思われる。
決算に一喜一憂しながらも円安効果を背景にした企業決算が底を重くする形、まずは企業決算の山場を無事に終える事を期待したいところだ。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州市場は景気減速の指標、米FRB議長発言による金利利上げのピークの観測が後退した事で、国債利回りが上昇するなどしたことを受け、値を下げる展開となっている。
STOXX欧州600は週刊0.21%の下落、資源株と不動産が大きく値を下げており、それぞれが3.35%、2.50%の下落となっている。
英国市場も同様に反落して週を終えており、難しい展開・わかりにくい展開はまだ少し続く見通しだ。
(英FTSE推移)
(Reutersより)
今週の為替(GBP/USD)
GBP/USD 4時間足(一目・5MA・20MA・100MA )
GBP/USD4時間足上では下降トレンドの高値安値の50%、図に引いた50%のラインまでの戻りが出る可能性のある上昇転換となっている。
推進波・調整波も無事に形を形成しており、ここからの上昇となった場合にはある程度の上抜け、上昇が見込まれる部分となっている。
米国市場が堅調に推移すると思われるが、欧州市場では経済停滞の兆しも出てきており明確なトレンドからの上昇に乗っていきたい所だ。