石田 和哉
12日の米国市場は大幅安で取引を終える形となった。
主要銀行、JPモルガンチェースやウェルズ・ファーゴ、シティグループといった大手銀行が減益、純金利収入の低下を示したこと、イスラエルとイランとの間での緊張の高まりなどが市場の重石となり、主要3株価指数は1%を超える下げ幅となった。
ホライゾン・インベストメンツの調査責任者、マイク・ディクソン氏は「マクロ経済の状況を見ると、インフレが悪化しており、企業には今期の決算発表でさらなるプレッシャーがかかっている」と指摘。「誰もが、業績がどの程度好調であるべきかに強い関心を寄せ、少し神経質になっている」と述べるなどした。
(米ダウ平均推移)
(Reutersより)
4月3週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
4月15日(月)
21:30 米国 3月小売売上高(前月比)
21:30 米国 3月小売売上高(除自動車)(前月比)
4月16日(火)
11:00 中国 1-3月期四半期国内総生産(GDP)(前期比)
11:00 中国 1-3月期四半期国内総生産(GDP)(前年同期比)
26:15 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
4月17日(水)
18:00 ユーロ 3月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
18:00 ユーロ 3月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)(前年同月比)
4月19日(金)
08:30 日本 3月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
08:30 日本 3月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)
08:30 日本 3月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)
日米市場
日本市場は日経平均40,000円を一時付けたが上値は重く、週末は39523.55円と40,000円を割り込む展開に。
12日の米国市場が大きく値を下げたことで更に上値が重くなると思われ、ここからの展開は読みにくい展開、レンジ、上値を抑えられるなどと言ったところとなっている。
3か月線が38,500円付近にあり、その価格帯を下回る様であれば、しばらくの復調は難しそうである。
米国市場に左右される、中東情勢の影響を受ける状況には変わりなく、ここからの展開がどの様に推移するのか?注目、といったところではある。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州・英国市場はまちまちの展開となった。
中東情勢の影響を受けやすくなっており、イスラエルとイランとの関係がどの様になるのか、更なる関係の悪化の場合には、石油価格や対イスラエル同盟がどうなるか、中東戦争となる可能性もゼロではなく、難しいかじ取りを迫られており不安要素が大きくなっている。
株式市場は欧州もわずかに値を下げる展開となっており、ECBによる利下げの可能性、銀行株の下落といった要因が市場の重石となっていると考えられる。
(英FTSE推移)
(Reutersより)
今週の為替(EUR/JPY)
EUR/JPY4時間足を解説していきたい。
EUR/JPYは丁度、青枠・青四角部分のレンジを下抜けした形となっている。
下抜けしたものの反転した価格が3月11日から20日にかけての上昇トレンドでの高安値61.8%となっており、再度の下落を見せればある程度の勢いも付きそうだ。
ここで跳ね返されてしまう形となった場合には再度のレンジ相場での推移となってしまう可能性もあり、ここからの再度の下降の流れに期待したい所となっている。
61.8%を下抜けた場合には全値戻しまでの流れが出る可能性もありそうだ。