Nick Goold
ピボット・ポイントとは?
ピボット・ポイントはFXデイトレーダーに人気のテクニカル分析ツールです。ピボットポイントはマーケットの心理的な支持帯・抵抗帯を特定することができ、反発・反落する確率が高い価格帯を明確に描画します。ピボットポイントは前日の高値・安値・終値を用いて算出されます。トレーダーはマーケットがどこまで進む可能性があるのか、どこでポジションを閉じるかなどピボットポイントを活用することで様々な取引戦略を練ることができます。
最も一般的な方法は、標準ピボット・ポイント計算式で、以下のように計算します。:
ピボット・ポイント(PP)=(高値+安値+終値)÷ 3
ピボットポイントを算出したら、この値をもとにサポートレベルとレジスタンスレベルを算出します。
ファーストサポート(S1) =(2×PP)-高値
セカンドサポート(S2) =PP-(高値-安値)
サードサポート(S3) =Low - 2 ×(High-PP)。
ファーストレジスタンス(R1)=(2×PP)-Low
セカンドレジスタンス(R2) =PP+(High-Low)
サードサポート(R3) =High+2×(PP-Low)
例:ドル円(USDJPY)
終値:131.76円
高値:132.37円
安値:131.51円
ピボット・ポイント = 132.01
ファーストサポート(S1) =131.65
セカンドサポート(S2) =131.15
サードサポート(S3) =130.29
ファーストレジスタンス(R1)=132.51
セカンドレジスタンス(R2) =132.87
サードレジスタンス(R3) =133.73
ピボットポイントはレンジトレーダー、逆張り取引で利用されることが多いですが、もちろんトレンドフォローでも活用できます。
ピボット・ポイントを使ったレンジ取引
レンジトレーダーはピボットポイントを活用してエントリーポイントを見つけます。例えば、価格がR1(ファーストレジスタンス)に到達して反落し始めたら、買いポジションを終了・売りエントリーを検討します。また、価格がS1(ファーストサポート)に到達した後、反発して上昇を開始したら、売りポジションを決済・新規買いエントリーを検討します。
ピボットポイントは、5分足や15分足など短い時間軸でトレードするデイトレーダーに有効なテクニカル分析ツールです。相場に隠れているトレードチャンスを見つけ、ポジションを調整できます。また、ピボットポイントのS・R、当日の高値・安値を確認すると、トレードの収益性の向上につながるでしょう。
ピボット・ポイントを使ったトレンド・トレード
ピボットポイントと始値の位置関係から市場のセンチメントを理解できます。例えば、
マーケットがピボットポイントより上値で始まった場合、強気なセンチメントを示す可能性があります。その結果、価格が上昇した場合に、ロングポジションに絞ってトレードチャンスを探せます。また、市場がピボットポイントより下値で始まったとします。この場合、弱気なセンチメントを示す可能性があり、価格が下落し始めたら売りエントリーに絞ってトレードチャンスを探せます。ピボット・ポイントは、移動平均線などの他のテクニカル指標と組み合わせると効果的です。ピボットポイントを使用して、支持帯・抵抗帯となると予想される価格帯を特定し、他の指標を併用してピボットポイントの有効性を確認できるでしょう。
リスクマネジメント
ピボット・ポイントは、リスク管理にも役立ちます。例えば、トレーダーがピボットポイントを使ってエントリーポイントとエグジットポイントの候補を特定したら、それを使ってリスクとリターンの比率を決定し、それに応じて損切りと利益確定の価格を設定します。
例えば、ピボットポイントが示す強気なセンチメントに基づいてロングポジションを持つ場合、損切りはS1(ファーストサポートライン)より下値に設定します。これにより、市場が反対方向に動き、価格がS1を下回った場合、ポジションは自動的に決済され、損失が限定されます。同様に、利益確定のレベルをR1(ファーストレジスタンス)の価格より上値に設定すれば、価格がこのレベルまで上昇した場合、ポジションは自動的に決済され、利益が確定されます。
ピボットポイントはリスクを抑え利益をできるだけ伸ばすのに役立つでしょう。リスクを管理し、各取引のリスクとリターンの比率を明確にするのに役立ち、成功する取引戦略の重要な要素です。
さらに、トレーダーはピボットポイントを利用して、市場の混雑や統合の可能性があり、価格が急反転しやすい領域を特定することもできます。これらの領域を特定し、それに応じて損切りと利益確定のレベルを調整することで、トレーダーはさらにリスクを管理し、市場の急変への影響を最小限に抑えることができます。
まとめると、ピボット・ポイントは、トレーダーが意識されやすい支持線と抵抗線を把握し、市場のトレンドを判断するのに役立つ指標となります。ピボット・ポイントは、長期トレーダーよりもテクニカル分析を活用するデイトレーダーに人気があります。