Nick Goold
トレードで使用する分析の仕方はテクニカル分析とファンダメンタル分析の2種類があります。どちらを好んで使われていますか?
トレードを始めたばかりの頃は、テクニカル分析ばかりに偏ってしまいがちですが、実は、ファンダメンタル分析もトレードには欠かせないものでもあり、マーケットの今後の見通しを立てる一助になります。
テクニカル分析とは
過去のマーケットを分析し、繰り返し起こるパターンを見つけて将来を予測するものです。このテクニカル分析に使用されるのは主にインジケーターです。インジケータ―をチャートに表示し、その状況からトレードサインを探してトレードをしていきます。世界中でも人気のあるインジケータ―に、移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD、RSIなどがあります。また、インジケーターを使用せず、プライスアクションという分析方法も人気です。これは、価格が動く勢いでテクニカル分析をしていきます。価格がどのように動くかによって、次の値動きがこうなりやすいという傾向を見ていきます。
ファンダメンタル分析とは
ニュースやマーケットなどの情報を基にこれからの経済動向を分析するものです。マーケットを上昇させたり下降させたりする要因を探し出して分析していきます。例えば、各国経済や金利の見通しの比較、特定商品の需要と供給問題、特定企業グループの利益の見通しなども分析材料として使われます。ニュース内容によって、一時的なマーケットの乱高下になるのかもしれませんし、新たにトレンドが生まれることもあります。その生まれたトレンドがボラティリティを大きくしたり、長期的なトレンドになっていくことも珍しくありません。特に米国大統領選では大きなトレンドが生まれる場合が多くなります。
テクニカル分析もファンダメンタル分析も、全てのトレード手法で使用することができますが、比較的にスキャルピングのような短期トレードではテクニカル分析が有効に働き、スイングトレードのような長期トレードではファンダメンタル分析が有効に働く傾向があります。
2つの分析がある中で、どちらか一方のみを使用しているトレーダーもいますが、プロトレーダー達は2つの分析両方を使用します。テクニカル分析にだけ頼ってしまうと、突発的なニュースや経済指標発表が入ったときに対応できなかったり、対策を練っていないために大きな損失に見舞われる危険性があります。反対に、ファンダメンタル分析にだけ頼ってしまうと、多くのトレーダーがインジケーターが表すサインを基にトレードをしているため、トレンドに乗ることができなかったり、トレード機会を逃すことも多くなります。
どんなトレーダーであっても、共通してテクニカル分析とファンダメンタル分析の両方を使用してマーケット状況を把握することが大切です。スキャルピングだからテクニカル分析のみという訳にもいかず、トレード前にはニュース確認が必須となります。経済指標発表がある場合はその時間を避けたトレードが賢明でしょう。
そして、マーケット分析はポジションを建てる前、戦略を立てる前の段階で行うようにします。マーケット分析に沿う、適した戦略を使用してトレードしていきましょう。