Nick Goold
ダウ平均株価(US30)
米国株にとって、悪材料となるニュースが連続して発生した週であった。価格は2022年12月の安値を下回り、年内最安値を更新。先週の前半は、上昇の流れを引き継いで買われていた。しかし、パウエルFRB議長の講演で状況は一変。パウエル氏は、インフレを抑え込む方針を強調し、今後の利上げペース加速にも言及。今後の高金利政策を継続するとした。さらに、米シリコンバレー銀行の経営破綻・政府による買収決定は市場に大きな影響を与えました。米雇用統計は市場予想を上回ったものの、マーケットへの影響は小さかった。
今週は、インフレ率と小売売上高を中心に、米国で多くの重要な経済指標の発表が予定されている。マーケットは米銀行システムに問題がないかを探るため、関連するニュースに敏感になるだろう。多くのマーケットアナリストは2008年のような問題は現時点で想定していないものの、信頼が崩れる事実が発覚すれば、大きな問題へと発展するリスクがある。
テクニカル的には、ダウ平均株価は中期的に非常に弱気になっているように見える。2022年10月から2022年11月にかけての上昇は、今後数週間のうちに反転する可能性がある。短期的には、市場は売られすぎているが、市場は32500ドル〜34500ドルのレンジを下方向へ突破したばかりであるため、今週のインフレ率が市場予想を下回らない限り、今週は下方向を探る展開が予想される。
レジスタンス:32500, 33000, 33500, 34000, 34500, 35000, 35500, 36000
サポート:31725, 31000, 30500, 30000
日経平均株価
先週の月曜日の日経平均株価は、日銀による現在の金融緩和政策を継続する方針を受け、6ヶ月ぶりの高値まで上昇しました。コロナからの回復によって観光業が盛り返しており、日本経済への見通しは楽観的になっています。そのため、多くのアナリストは、2023年の日経平均株価の見通しを引き上げています。
しかし、米銀行セクターの問題により、リスク回避の影響が強まり、週の後半にドル円は大幅に下落。銀行システムの懸念によって米株式相場は大幅安となり、連動して日経平均は大幅に反落し、週を終えました。米銀行システムの問題が短期的なものなのか、それとも長期的に続くものなのかは現段階では分かりませんが、日経平均の見通しは依然としてポジティブです。今週は、米経済指標と銀行システムの動向を注視するため、レンジ取引となることが予想されます。
レジスタンス:28500, 29000, 29250
サポート:27500, 27000, 26250, 25500, 25000, 24500