Nick Goold
ゴールド
週明けの金は10日移動平均線を上回り、先週1カ月ぶりの高値となる1946ドルの抵抗線を試す勢いだった。米連邦準備制度理事会(FRB)の金利据え置き観測の発表を目前に控え、投機筋は強気だった。
米連邦準備制度理事会(FRB)は最近の更新で、金利の現状維持を決定した。しかし、FRBが2024年中の金利を当初の予想よりも高く維持するという金利見通しの発表は、市場参加者の意表を突いたようだ。この事実が明らかになると、ゴールドトレーダーは素早く反応し、保有する金を積極的に売却した。ドル高、米10年債利回りが16年ぶりの水準まで上昇、金利政策による大量の売り圧力にも関わらず、金はわずかな上昇で週を終えた。
今週は重要な米経済指標の発表が相次ぐため、ゴールド相場は不安定な動きを続けるだろう。ドル高や金利利回りの上昇といった相場環境にもかかわらず、ゴールドは驚くほどの回復力を持っている。現在の市場環境は、レンジ取引が良いと考えられ、買いの機会を探すことができるかもしれない。今後発表される米経済指標が予想を下回った場合、ゴールド価格は急騰する可能性がある。
レジスタンス:1925, 1946, 1984, 2000
サポート:1900, 1893, 1870, 1830
原油
原油相場は週明けに強気の勢いを見せた。これは主にロシアがほとんどの国へのガソリンとディーゼルの輸出を暫定的に禁輸したためで、供給が制限される可能性が高い。米商品先物取引委員会(CFTC)は、資金運用担当者が9月19日までの1週間で、米国の原油先物・オプションのネット・ロング・ポジションを増やしたことを明らかにした。ゴールドマンはブレント原油が100ドルに達するとの見通しを示し、原油価格上昇を予想する他のアナリスト数名と足並みを揃えた。
一貫した上昇トレンドにもかかわらず、WTIの上昇には利益確定売りによる下落もあった。これは、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者が利上げの可能性を示唆したことから生じた。金利が上昇すれば、企業の借入費用が膨らみ、経済が減速するリスクがある。このような景気減速は、原油需要を減退させるため、利益確定売りが出ることが想定できる。
来週の原油相場は波乱含みの展開が予想される。10日移動平均線が一貫して支持線となっていることから、価格は上昇するだろう。現在の市場動向を考慮すれば買いのチャンスをが探すのがよいだろう。
しかし、現在の相場は強気でロング・ポジションが多くなっているため、10日移動平均線を割り込むと利益確定売りが増える可能性がある。このようなシナリオは、デイトレーダーにとって売りのチャンスとなる可能性がある。
レジスタンス:94.00, 100.00
サポート:89.00, 85.00, 83.50, 78.50, 75.00, 70.00