Nick Goold
トレンドラインは、トレーダーが値動きの方向性や反転でのエントリーポイントを見つけるための人気のあるテクニカル分析指標です。トレンドラインの引き方は簡単ですが、高値や安値の判断はそれぞれのトレーダーによって異なります。
トレンドラインはいつも正確というのではなく、「だまし」のブレイクアウトが発生する可能性があることを忘れないようにしましょう。したがって、他のテクニカル分析ツールを使ってみたり、リスク管理をしてトレンドを確認してトレードに潜む損失の可能性を避けるようにすることがとても大事です。
トレンドラインを引くには、以下のステップが必要です。
1. トレンドを確認する
第一段階がトレンドの方向性を確認することです。上昇トレンドは、高値も安値も共に切り上げるというのが特徴です。その一方、下降トレンドでは、高値も安値共に切り下げていくのです。
2. 高値か安値を選んで結ぶ
トレーダーはトレンドの特性を観察しながら、トレンドラインを引くために2あるいはそれ以上のポイントを選ばなければいけません。上昇トレンドでは2つあるいはそれ以上の安値が切り上がったところを、下降トレンドでは2つあるいはそれ以上の高値が切り下がったところを結んでいく必要があります。
3. トレンドラインを引く
選んだそれぞれのポイントを結びながら、チャートの右端までトレンドラインを伸ばします。
トレンドラインを使ったトレード戦略
トレンドに追従
トレンドラインを確認したら、それをシグナルとしてトレードで使えます。
上昇トレンドでは価格がトレンドラインからハネ上がれば買いチャンスとなり、下降トレンドなら価格がトレンドラインを下回ったところが売り場となります。上昇トレンドで値がトレンドラインを下回ったところと、下降トレンドで上回ったところにストップロスを置きましょう。
トレンドの反転
トレンドラインはトレンドが終わるサインであると共にトレードのチャンスも知らせてくれます。
価格が上げトレンドの下へ達したらそこが潜在的な売り場となり、同じく価格が下げトレンドラインを越えて上昇すると買い場となります。
トレンドラインのリスク管理
ストップロス
上昇トレンドの場合はストップロスはトレンドラインの下に置き、下降トレンドの場合はラインの上に置きます。トレンドラインの近くでは価格が変動しやすくなるので、ストップロスはデイトレードなら少なくとも3から5pips下に置き、例えばドル/円のスイングトレードなら10~20pips下に置くのがいいでしょう。他の市場のボラタリティが大きければ、さらに大きなストップロスを設定するべきです。
トレンドラインを追従したトレードをしていて利が乗ったとき、トレーリングストップを使えばストップロスにひっかかることが減ります。例えば市場が強含みである場合は、下の方でに下落トレンドラインがあっても、上昇中のトレンドラインの下にストップロスを置きます。
利益目標: トレンドチャンネル
上昇トレンドが継続しているとき、直近の高値が新たな抵抗線にもなります。そのため上方のトレンドラインは利益目標を置くためのいいポイントとなります。逆に下降トレンドではトレンドチャンネルでの低いところが抵抗帯となり、利益を確定する位置となります。
利益目標: 支持と抵抗
トレンドの終わりを予測するのは難しいものです。そのためできるだけ利益を増やしていくことが最高の方法になります。しかしながら上昇トレンドで抵抗線のところで値動きが止まりそこから下げていくようであれば、そこでトレードを止めることが大きな損失を防ぐことになります。
トレンドラインでのメンタルコントロール
トレンドラインは見かたに主観が交わる指標なので、思惑と違って損失となったトレードではストレスを抱えることになります。いともたやすくあなたは自分の分析に否定的になり、トレードの技量に自信をなくすのです。いつでもお金を稼がせてくれる完璧なトレンドラインというものはありません。他のトレーダーのトレンドラインを眺めたりしないで自分の分析を信じ、短期の損失にくよくよしないようにしましょう。