Nick Goold
ダウ平均株価
先週の米国株は、2023年の新高値を目指して力強くスタートした。閑散とした「夏枯れ相場」の中で抵抗線は維持された。火曜日にファース・レーティングスが米国債の格付けを最高レベルのAAAからAA+に引き下げた。最近の市場は良いニュースが続いていたため、この発表は市場を驚かせ、利益確定の売りが相次ぐ結果となった。
木曜日、株価指数は35,225ドルを下回り、先月からの強い上昇トレンドの終わりを確認するダブルトップ・パターンを形成した。米雇用統計は市場予想よりやや弱かったものの、株式への影響はほとんどなかった。また、アップルがiPhoneの販売不振を理由に低調な決算を発表したため、ダウは今週の安値で引けた。
米国債の格下げにより、10年物金利は再び4.00%を上回り、株式にとってはマイナスとなった。来週は、消費者物価指数や生産者物価指数などの米インフレ統計が控えているため様子見ムードが強くなり、株価指数は横ばいから下値で推移する可能性が高い。現在のところ、35,000ドル以下での積極的な売り戦略が最良といえそうだ。
レジスタンス:36000, 36500, 37000
サポート:35000, 34600, 33610, 33000, 32550, 31750
日経平均
先週の日経平均は当初、円安と物価上昇の恩恵を受けた日本企業の好決算を受けて上昇した。しかし、米国債の格付け引き下げを受け、世界株式は大幅安に見舞われた。日経平均も連動して大きな売り圧力を受け、7月の安値付近で週を終えた。
日本の10年物金利は、日銀がより柔軟な金利上昇を認める政策変更を行ったことを受け、0.10%上昇し0.65%となった。金利は今後も上昇し続ける可能性があるが、日銀は1.00%を超えて金利が上昇するのを防ぐだろう。
米ドル円は依然として高値圏にあり、為替介入を行うという話も続いている。ダウ平均と同様、今週は10日移動平均線付近での売り、もしくは、31,650円のサポートをブレイクするタイミングを見計らうのがベストだろう。
レジスタンス:34000, 35000
サポート:31650, 30800, 30500, 30000