Nick Goold
エントリ―タイミングを合わせられていますか? 実は、損失の一因として、エントリータイミングのズレにより惜しくも損失となってしまっていることがあります。ということは、エントリーを正しいタイミングに改善することで、リスクを抑えながらも利益を上げることが可能となるということです。エントリ―タイミングを計る戦略として、今回は2つのチャートを用いたテクニックをご紹介します。
2つのチャートからエントリータイミングを計る方法
トレードを行う際にタイミングを計る目的として、メインチャートとは別にもう一つ、短い足のチャートを表示します。例えばスキャルピングの場合、5分足チャートをメインとして使い、1分足をより良いエントリーポイントを探すために使用します。デイトレードの場合は、60分足チャートをメインとして使い、5分足をより良いエントリーポイントを探すために使用します。
その際、2つのチャートそれぞれに10MAを表示させましょう。移動平均線は、パラメーター数値は小さ過ぎるとダマシが増えたり、過剰トレードになりやすくなります。反対に、パラメーター数値が大き過ぎるとシグナルの発生が遅れてしまい、エントリータイミングを逃してしまいます。
2つのチャートを用いると、それぞれのチャートで移動平均線が示すシグナルが異なる場合が多いと気付くでしょう。その際は短期の値動きに沿うことが重要です。
例1.
先ず、2つのチャートそれぞれでマーケット状況の確認をします。下図の場合、60分足チャートで移動平均線から価格が大きく上へ乖離していることが分かります。そして、価格は移動平均線へ戻ろうと下がり始めたところです。このタイミングは戻り売りの機会となります。そこで、エントリ―タイミングを計るため、5分足チャートの状態を確認します。5分足チャートでも移動平均線からの大きな乖離を見せた後、戻りの動きを見せ始ました。このタイミングは戻り売りの絶好のエントリー機会となります。このように5分足チャートが60分足チャートと同様に戻り売りのタイミングになったことを確認してからエントリーするようにします。反対に、
5分足チャートが未だこの形になっていない場合は、戻り売りのエントリータイミングに適していないということにもなります。
例2.
例1.と同様に、先ず、2つのチャートそれぞれでマーケット状況を確認します。下図の場合、60分足チャートでは移動平均線に対して、価格が下方へ大きく乖離し、売り過ぎの状態になっていることが分かります。そして、価格は移動平均線へ戻ろうと上がり始めたところです。このタイミングは買いエントリーの機会です。そこで、エントリータイミングを計るため、5分足チャートの状態を確認します。5分足チャートでは、下向きだった移動平均線が横ばいとなり、その移動平均線を価格が上抜けました。このタイミングは絶好の買いエントリー機会となります。今回のように、より短い時間足チャートが上昇してくることでそれに伴い、長時間足チャートも上昇してくることを狙ったトレードテクニックです。
これらの例のように、2つのチャートからエントリータイミングを改善していくためには、練習とそれに伴う経験の多さが必要になってきます。チャートを読む力は練習を重ねないことにはつけることができません。テクニカル分析だけではなく、マーケットに関するニュースや、マーケットセンチメントの分析も大切になり、経験が必要となります。というのも、マーケットはニュースやセンチメントによって動き方が変化していくため、テクニカル分析だけで利益を得続けることはとても難しいのです。