Nick Goold
代表的なトレード手法の一つです。買った後に価格が下がってしまった際、そのポジションを決済せず、新たに買い増していくトレード手法です。これを何度か繰り返していくことで買い付け平均価格を下げていきます。売りの場合は、価格が上がってしまったことで発生した含み損ポジションを決済せず、新たに売りポジションを増やして平均価格を引き上げていきます。
ナンピンのメリット
損失になっているポジションが残っていたとしても、利益になっているポジションと合わせることで損失分を相殺できるというメリットがあります。マーケットがレンジ相場の時は、価格が戻ってくることが多いため、ナンピンが有効に機能しやすくなります。
ナンピンのデメリット
マーケットが思惑と反対方向へ大きなトレンドを築いてしまうと価格が戻って来ず、大きな含み損を抱えてしまうことになります。最悪、強制ロスカットとなり大きな損失が確定してしまいます。また、損切りができず、含み損をカバーしようとナンピンするとポジションサイズも大きくしてしまいがちです。そしてこれがより大きな損失に繋がります。仮に価格が戻ってきても大きく稼ぐことは難しく、利益を伸ばすことが難しい場合も多くあります。
ナンピンを使う時のアドバイス
アドバイス1
ナンピンは成功すると良いトレード手法ですが、実は、失敗して損失を大きくしてしまう場合の方が多くあります。そのため、ナンピンを使いこなすことはとても難しく、トレードルールを構築し、ルール厳守のもと使用していくことが望ましくなります。どういった場面でナンピン戦略が有効になるのか検証し、いつでもどこでもナンピンをするということは避けるようにします。
アドバイス2
ナンピンをする際はリスクリワードに気を付けて行います。もし価格が建値に戻ってきて含み益となった場合は、利益を伸ばすことを考えます。価格が戻ってきたと安心して直ぐに建値決済しないようにしましょう。トレードは損失よりも利益を大きくすることが重要となりますので、伸ばせる利益は最大限伸ばしていきます。
アドバイス3
ナンピンを使うと勝率は高くなるものの、失敗するとポジションの数、合計ロットサイズが積みあがり、損失が大きくなります。一日の最大損切り額を事前に明確に決め、それを厳守するルールを持つことがとても重要です。トレードはいかに損失を抑えることが要となります。失った金額を取り戻すことはとても難しく、大変であることを忘れてはいけません。
アドバイス4
ナンピンを使用する際、何回までポジション建てるのか最大のポジション数を決めます。これを事前に決めておかないと損失額が大きくなり過ぎ、マーケットから強制退場させられることにも繋がり大変危険です。ナンピンは3回位に抑えるのが安心です。5回以上のナンピンは危険度がぐっと上がりますので要注意となります。
アドバイス5
経済指標発表時にはナンピンを戦略として使用しないようにします。経済指標発表はボラティリティが高まり、一方向へ価格が行ったきり戻ってこないこともあります。