Nick Goold
基本的には、数多くのマーケットでトレードするよりも、極少数のマーケットに絞ってトレードした方が成功への近道になります。しかし、時にはマーケットを変更することが収益性を上げることに一役買う場合もあります。では、それはどういった時でしょうか。
マーケットを変える理由
1. マーケットの変化
マーケットがいつもよりもボラティリティが小さく、あまり動いていない時はトレードを休みましょう。トレードは差益で利益を上げるものです。いつもと同じマーケットであっても、差益が生まれにくい静かな値動きの時にはポジションを建てないようにします。ターゲットに達するまでに通常の何倍も時間がかかったり、ストップにかかってしまうことが殆どです。
こういった時は、別のマーケットでトレードすることが有益となります。マーケットが通常のボラティリティに戻ってから、そのマーケットでのトレードを再開するようにします。
2. 連敗
もし数週間から数ヶ月負けてばかりいる場合、別のマーケットを探すことをお勧めします。長期間に渡る損失を経験することは憂鬱となり、口座資金も大きく目減りしていきます。
こういった時は、マーケットを変えることで悪い流れを断ち切ります。今までの損失から学び、改善したトレード戦略を用いて、新たなマーケットで有益となるトレード方法を探し出していくことが大切です。しかし、ここで注意をしたいのは、マーケットを頻繁に変更しないことです。勝てないからと、どんどんマーケットを変更しているトレーダーも見受けられますが、これはお勧めできません。勝てないのはマーケットが原因ではなく、戦略やエントリーポイント、決済ポイントに改善の余地があることが殆どです。
3. ライフスタイルの変化
マーケットは24時間動き続けています。ライフスタイルが変化した時は、これまでとは別の時間帯にトレードすべきこと意味しており、トレード対象(マーケット)も変える必要があるかもしれません。
こういった時は、新しいライフスタイルの中でトレードに集中できる時間帯を探します。トレード時間は1~2時間もあれば十分です。その時間帯に活発な動きを見せるマーケットを見つけ出し、そのマーケットでのトレード練習をしていきます。トレードには高い集中力が必要となるため、トレードをする時間帯はトレードのことに専念できる環境を整えていきましょう。
マーケットを変える方法
1. 小さな資金から始める
新しいマーケットに挑戦する場合は先ず、デモ口座からトレードを始めます。その後、リアル口座で小額でのトレードを開始します。マーケット変更当初のトレードは難しく、まだ浅い経験でそのマーケットに対峙することとなります。そのため、資金を守るためにも安全なデモトレードから始めるのです。ここで2~3週間ほど安定した利益を残せるようになってからリアルの少額トレードに移行し、リアルの少額トレードでも2~3週間ほど利益を安定して得られるようになってから、徐々にポジションサイズを上げていくことをお勧めします。
2. トレード結果の分析
詳細なトレード記録を残すことで、マーケット理解を深められるようになります。各マーケットの収益だけを単に記すのではなく、マーケット毎のリスクリワードレシオを分析して、平均利益と平均損失の比較をします。こうすることで、どのマーケットのトレードがよりよく稼げているのか理解できるようになり、その後はそのマーケットに集中して取り組んでいけるようになります。また、トレード記録はチャート上にエントリーポイントと決済ポイントを記すことで、トレードルールに沿った行動ができていたかも客観視することができ、新たなマーケットに対する調整ができるようになっていきます。
3. 時間をかける
マーケットを変更してから慣れるまでには時間を要します。時間がかかることを念頭に入れながら、先ずはマーケットを研究して有益な戦略を見つけることに時間をかけるようにしましょう。分析を重ねる程にトレード知識は向上し、結果にプラスの影響を与えます。しかし完璧なマーケットを探そうとするあまり、あまりにも多くのマーケットでエントリーしすぎないよう注意してください。どのマーケットにもその戦略が適する時もあれば、適さなくなる時も必ず訪れます。どのマーケットであっても、戦略を順応させるスキルが必要になることを忘れないようにしましょう。