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Nick Goold

トライアングル・パターンは、マーケットの値動きがどんどん狭いレンジで推移するようになるときに形成する三角形のチャートパターンの総称です。トライアングルが形成されるにつれてボラティリティも小さくなりますが、その後、大きく動く可能性が高く、トライアングルパターンを見つけられれば、大きな利益のチャンスがあります。基礎的なチャートパターン分析の1つですので、ぜひマスターしましょう。

トライアングルパターンの種類

対称三角形(シンメトリカルトライアングル)

高値が切り下がり、下値は切り上がるようにして形成され、最終的に1つのポイントに収束する形が「対称三角形(シンメトリカルトライアングル)」です。このパターンが形成されれば、ブレイクアウトが近いことを示唆しますが、どちらの方向にブレイクするかは明確ではありません。

このパターンは、値動きが一連の高値と安値を作り出し、最終的に一点に収束することで発生します。このパターンは、ブレイクアウトが近いことを示唆しますが、ブレイクアウトの方向は明確ではありません。

安値切り上がり三角形(アセンディングトライアングル)

レジスタンスラインと安値切り上がりの値動きで形成されるトライアングルパターンの1つです。このパターンが形成されたときは、価格が上方向へブレイクアウトする可能性が高いことを示します。レジスタンスライン(水平線)を終値で明確に上回れば上昇の可能性が高い一方、トレンドラインを下方向へブレイクアウトして安値を更新すれば下落となる可能性もあります。

高値切り下がり三角形(ディセンディングトライアングル)

高値切り下がりの値動きとサポートラインの値動きで形成されるトライアングルパターンの1つです。このパターンが形成されたときは、価格が下方向へブレイクアウトする可能性が高いことを示します。確率は低いですが、トレンドラインを上方向へブレイクアウトして高値更新となれば上昇を示す場合もあります。

トレードでトライアングルパターンを活用するときには、パターンが示す方向へのブレイクアウトを狙います。ブレイクアウトの方向に応じて、トライアングルを形成している水平線やトレンドラインの上下に新規買い・新規売りの指値を置きます。1回目のブレイクアウトが最も頻繁に発生しますが、反対方向へのブレイクアウトも取引チャンスとなる場合があります。

ブレイクアウトを待つべきか

トレーダーの中には、ブレイクアウトの確認を待つことが重要だと考える人もいます。価格がブレイクアウトした時点ではエントリーせず、価格がトライアングルの外側で一定時間とどまって初めてエントリーするという方法です。長期間ポジションを保有するスイングトレーダーであれば、エントリーに慎重になるべきであり、最適な方法といえるでしょう。

一方、デイトレーダーであれば、取引チャンスを逃してしまう可能性もあります。そのため、ブレイクアウトした段階でエントリーするというトレーダーもいます。トレーダーは、ブレイクアウトの方向を確認するため、トレンド指標やオシレーター系指標といったテクニカル指標を使用できるでしょう。エントリーに慎重になればなるほどトレードの勝率を上げられますが、リスク・リワード・レシオを下げることになるので、総合的な判断が必要です。

トライアングル・パターンのリスク管理

ストップロス

ブレイクアウトが失敗した場合に備えて、ストップロス注文を活用するなど適切なリスク管理手法が必要不可欠です。トライアングルパターンはトレンドフォローなので、エントリーが成功すれば、利益が出るまでに時間はかからないでしょう。価格が反転し、再びトライアングルパターンの中に戻ってきた場合、ポジションを素早く手仕舞うことが重要です。小さな損失で決済し、価格が再び三角形の外側へブレイクアウトしたときに再エントリーできます。

利益目標

利益目標は、トライアングルの値幅を計算しそのpips数を目標にする方法が一般的です。例えば、高値切り下がり三角形(ディセンディングトライアングル)の場合、最高値と最安値の差を計算し、それをエントリーポイントに加算します。つまり、高値が125.50、安値が125.00、エントリーポイントが125.10だった場合、ターゲットは125.60となります。利益目標を設定する際には、主要なサポートライン・レジスタンスラインを考慮することも忘れないようにしましょう。

トライアングルパターンが形成された後は大きな値動きにつながる可能性があるため、市場がレジスタンスで止まった場合はロングポジションを、サポートで止まった場合はショートポジションを手仕舞いましょう。トレーリングストップを使用するのも効果的です。

トライアングル・パターンのメンタルコントロール

トライアングル・パターンは大きな利益につながる可能性がありますが、トレードには高度な忍耐力が必要です。トライアングルの形成には時間がかかるため、取引のチャンスがあったときには、思わず衝動エントリーしてしまいがちです。価格の上下にブレイクアウトするのを待ってからエントリーしましょう。

このパターンは勝率が50%以下と低くても、大きな利益につながる可能性があります。ですから、損切りは素早く、相場が予想の方向に動いたら、利益目標に価格が達するまで待ちましょう。

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