Nick Goold
ダウ平均株価
ダウ平均株価は4週続落となり、投資家の懸念が高まっていることを示した。このネガティブなセンチメントに影響を与えている要因は、米政府機関の閉鎖懸念だった。また、原油価格の上昇も加わり、インフレが高止まりするとの懸念が増加している。こうしたインフレ圧力は米長期金利の上昇をもたらし、投資家の不安をさらに増幅させている。
ポジティブな要素は、米国の耐久財受注が予想を上回り、米国経済の堅調さが強調された。
様々な下落要因にさらされ、ニュースでもネガティブな見出しが多数ある中で、良好な経済指標は経済の底堅さを示唆している。投資家や市場分析担当者は、今週の米雇用統計と製造業関係の経済指標に注目している。これらの指標は、米経済の健全性や今後の成長予測をするのに必要なデータである。
しかし、現在の下落モメンタムが強まっていることから、ダウは3万3,000ドルの支持線が下値目標と考えている投資家も多い。現在の相場状況を踏まえると、価格が10日移動平均線まで戻ったら売るのが、最も賢明な戦略かもしれない。
レジスタンス：34000, 34600, 35000, 36000, 36500, 37000
サポート：33000, 32550, 31750
日経平均株価
先週の日経平均は米国株に連動して下落した。この下落は、米金利上昇の長期化見通しや原油価格の上昇など、米国発の懸念の高まりに影響された。これらの要因は世界の株式市場に大きな影響を与え、ファンダメンタルは弱くなった。日本のドル円相場が11ヶ月ぶりの水準となり、為替レート安定のために当局が介入（為替介入）するのではないかという不安も、状況をさらに複雑にしている。
様々な憶測が市場関係者を駆け巡っているが、鈴木俊一財務相は、介入を促すようなドル円レートの具体的な目標はないことを明らかにした。一方、債券市場では10年物日本国債利回りが0.76%まで上昇し、過去10年間で最も高い水準となった。岸田文雄首相は景気浮揚のための新たな景気刺激策を発表した。
日経平均株価の中期的な見通しは依然として楽観的だが、短期的には下落する可能性が高まっている。日経平均株価が3万1,650円の大きな支持線を割り込めば、より積極的な売りが出る可能性がある。しかし、3万1,650円のサポートが維持されれば、短期的には3万2,500円の水準に向けて反発する可能性がある。
レジスタンス：33000, 33375, 34000, 35000
サポート：31650, 30800, 30500, 30000
