Nick Goold
1分足チャートでのスキャルピングは、初心者からプロトレーダーまで幅広く支持されているトレードスタイルです。スキャルピングは取引機会が他のトレードスタイルよりも多く、レバレッジを利用すれば大きな利益が期待できます。
一方、1分足スキャルピングは魅力的な手法ですが、他の取引スタイルよりも高いスキルが必要です。事前にトレーニングを積み、トレード戦略をしっかり理解する必要があります。この記事では、1分足チャートでスキャルピングのパフォーマンスを向上させるためのヒントを紹介します。
1分足スキャルピングスキルを向上するには
適切なマーケットを選択する
ボラティリティが高く、スプレッドが狭い市場を選ぶことが重要なポイントです。ボラティリティが高ければ、1分足チャートでも利益を出しやすいでしょう。逆にボラティリティが低いと、テクニカル分析が機能せず、損失を出す可能性が高くなります。
スキャルピングは数秒から数分単位の取引を繰り返して薄利を積み上げていく手法です。スプレッドの狭い市場を選ぶことで、取引コストを抑えられますボラティリティが高い通貨ペア・銘柄だけに集中するのではなく、ボラティリティとスプレッドのバランスのよい銘柄を選ぶのがおすすめです。
ドル円(USDJPY)、ポンド円(GBPJPY)、ゴールド(XAUUSD)、ダウ平均株価、原油(WTI)などは、1分足スキャルピングトレーダーに人気があります。ただし、市場のボラティリティは時間とともに変化するため、取引する市場を選択する前に、最近のボラティリティを分析しましょう。
損切り注文を必ず設定する
スキャルピングは利益目標が小さく、すぐに利益を上げられるのが魅力です。小さな相場の動きでも目標利幅を達成できるので、連続して利益確定をすることも多くなります。スキャルピングでは、大きな損切り注文を設定したり、損切り注文をする必要があるのかと疑問に思うかもしれません。
損切り注文を使用すると短期的には利益が減少しますが、スキャルピングでは損切り注文を使用することが不可欠です。一度の損失で多くの利益を失ってしまう可能性があるため、必ず損切り注文を入れるようにしましょう。相場はいつ大きく動くかわかりませんので、安全にトレードし、損失を最小限に抑えるのがコツです。
マーケットニュースの把握
1分足チャートのスキャルピングの大きな魅力は、長期間にわたってポジションを保有する必要がないことと、経済発表による急激な相場の変動を避けられる点です。経済指標を利用した取引は、高いスキルを持つプロトレーダーには利益を得るチャンスとなりますが、ほとんどのトレーダーは経済指標発表時のスキャルピングは避けた方がよいでしょう。経済指標の発表直後は、相場が大きく早く動き、スプレッドも広がるため、スキャルピング戦略のトレードは普段より難しくなります。
トレンド方向にポジションを建てる
1 分足のスキャルピングは、トレンドが勢いよく発生している相場を狙ってトレンド方向にポジションを建てると比較的すぐに利益を得られます。トレード成績を向上させる簡単な方法は、陽線で新規買いポジション・陰線で新規売りポジションを建てることです。トレンドに逆らった逆張り取引をすると、ストップロスになる可能性が高くなります。
テクニカル指標を利用する
テクニカル指標は、エントリー・決済ポイントを決める際に参考にできます。移動平均線、ボリンジャーバンド、RSIは、トレンドと価格の動きを分析するときに役立つでしょう。スキャルピングでは迅速な判断が必要です。そのため、1つのテクニカル分析を利用する方がよいでしょう。多くのテクニカル分析を利用した複雑な手法は一見魅力的に感じますが、テクニカル指標を多く利用したからといって損益が大きく変わるわけではありません。
取引時間を限定する
1分足チャートのスキャルピングの利点は、トレードの時間が非常に短いことです。取引する銘柄のボラティリティが高い1時間~2時間だけトレードに集中しましょう。通貨ペアや時間帯によって動きに特徴があります。何回も繰り返しトレードして、その時間帯のエキスパートになってください。同じ時間にトレードすればするほど、相場のパターンを理解できるようになります。また、マーケットに100%集中し、雑念を避けるためのパターンを構築できます。
感情をコントロールする
スキャルピングは素早い判断力・集中力が必要であり、時にストレスを感じる場合があります。特に連続して利益が出たトレードの後は感情が高ぶっており、集中力を欠いてしまいがちです。自分の感情をコントロールして、できるだけ冷静でいることを意識しましょう。感情が高ぶっていたり、気分が落ち込んでいる場合は、すぐにトレードをやめてパソコンの前から離れましょう。5分程度の短い休憩を取れば、気持ちがリセットされて、次のトレードに集中しやすいでしょう。